Topics in Regional Geography II(Europe and America)

Numbering Code U-LAS05 20018 LJ23 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Mon.3
Instructor name Yamamura Aki (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 地域とは、その土地固有の歴史・地理環境のもと、長い年月をかけて、人間社会が形成した産物であり、それゆえに個性がある。地域地理学は、このような大地と人間の物語として形成された地域の特性を見出し、その成り立ちと仕組みを考える。
本授業では、ヨーロッパ地誌として、西欧の歴史都市の景観に焦点をあてる。古代・中世の西欧では、ローマ帝国の拡大、キリスト教の伝播、地中海社会の盛衰、北欧バイキングの襲来など、共通する歴史的条件を経験しながらも、結果として形成された都市景観には、地域ごとに異なる特性が深く刻印されている。地域ごとに異なる都市景観は、現代においてヨーロッパの多様性として受け継がれ、その地の文化的価値を高めている。
本授業では、「地図と写真で学ぶヨーロッパ港町紀行」と題し、西欧各地の中近世の港町を事例として、16世紀の都市図や、近現代の地形図、現地で撮影した写真を活用しながら、その都市景観の特性(地域性)を見出す。そして、その地域性を形成した歴史・地理環境と、景観の形成プロセスについて解説する。高校の地理を履修していなくても良いが、地理・地図への興味関心を持って、着色作業などの手仕事を面倒がらずに、積極的に地図に向き合って受講して欲しい。
 授業は読図やテーマに関連した問いを提示し、受講生に回答してもらいながら進行する。それらの問いの中から2~3題を選んで毎回の小テストとし、その蓄積が平常点となる。
Course Goals 地域の基本的な見方・考え方を理解する。現代から歴史を遡って、過去の景観を復原し、その特性を見出す視点と方法を学ぶことで、ヨーロッパの景観的特性や文化的価値を説明できるようになる。
Schedule and Contents 授業の進行状況に応じて、順番や対象地を変更することもある。

第1回 景観にみる西欧都市の多様性 概要説明
第2・3回 町と大学と川湊:ケンブリッジ(イギリス)
第4・5回 北海の寒村から大航海時代の港湾都市へ:アムステルダム(オランダ) 
第6・7回 中世の「迷宮都市」:ベネチア(イタリア)
第8回 大航海時代の到来と港町:ポルト(ポルトガル)
第9回 スペインの城下町と港:マラガ(スペイン)
第10回 ロンドンの港と水辺空間の変遷
第11回 フランス国家の海洋戦略と港町:マルセイユ(フランス)
第12回 干潟に浮かぶ港町:サン・マロ(フランス)
第13回 地中海シチリア王国の繁栄と港町:パレルモ(イタリア)
第14回 まとめ
第15回 フィードバック(フィードバック期間中に行う)
Evaluation Methods and Policy 期末レポート50%、平常点(小テスト)50%
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 予習・復習:授業中に終了しなかった読図・着色作業を行う。また、授業で紹介する参考文献を読んだり、読図や講義内容からの気づきを忘れないうちにメモしながら、授業内容を自分なりに文章化してまとめることが復習となる。
Textbooks Textbooks/References 毎回、地図を中心とした大判のプリント(A3サイズ・2枚程度)を配布する。複数回で連続で使用し、前回の読図・着色作業を前提として講義を続ける場合も多いので、前回分も持参すること(ファイリングして持参がベター)。
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