Advanced Sociology II

Numbering Code U-LAS04 20029 LJ45 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name Yoshitaka Asada (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course テーマ「若者文化表象の変遷と内容分析の基礎」

 若者やその文化に関する資料を通時的に眺めると、若者を一括りに語る議論をいくつも見つけることができる。また、それとは逆に、画一的に語れる「若者」や「若者文化」などそもそも存在しないという資料も見つかる。これらはまったく異なる時代に異なる立場から提示されたものではあるが、同時に共通しているのは、社会の内部では何らかの形で、若者やその文化が継続的に語られてきたということである。この授業では、社会による若者語りの変化という一見些細な題材を取り上げるが、そうした題材でも意味内容の変化に着目すれば、現代社会という把握の困難な対象をいくらか観察できることを明らかにする。
 授業の中心を占めるのは、1970年代から2000年代までの若者文化表象の変化である。各年代の第1回目の授業では、その具体例を確認する。第2回目の授業では、各年代の表象を可能にした社会的な背景や、その変化を説明しようとする社会学理論を紹介する。これと並行して、各年代の間に内容分析の基本的な手順を紹介し、受講者自身に応用してもらう。任意の対象を選択し、それがいかなる意味をもち、また変化してきたのかを検討しながら、現代社会とはいかなる社会であるかを考察してもらう。
 授業を通じて、受講者には日常の物事を分析する際の社会学の視点を学んでもらう。また、こうした視点を自らが関心をもつ対象に応用してもらうために内容分析の基礎を学んでもらう。
Course Goals ・若者文化をはじめとした日常的な物事を題材にして、表象や概念の変遷をたどれるようになる。
・表象や概念の変遷が社会的な背景や社会学理論の成立と密接な関係にあることを説明できるようになる。
・表象や概念に関する比較社会学的な視点をもち、自ら分析できるようになる。
Schedule and Contents 1.授業の計画と概要
2.70年代の若者文化論①:「抵抗する若者」表象
3.70年代の若者文化論②:構造‐機能から機能‐構造へ
4.内容分析の紹介
5.80年代の若者文化論①:「消費する若者」表象
6.80年代の若者文化論②:消費社会論
7.「概念」や「現象」の図表化
8.記事のサンプリング
9.90年代の若者文化論①:「〇〇する若者」表象
10.90年代の若者文化論②:液状近代と他人指向型人間
11.社会学の3つの立場と内容分析
12.内容の比較分析
13.00年代の若者文化論①:「△△する若者」表象
14.00年代の若者文化論②:リスク社会論とデータベース消費
15.フィードバック
Evaluation Methods and Policy 成績は、レポート(100%)によって評価する。ただし、平常点についても加点の対象とする。
レポートの論題と期日については授業中に提示する。
平常点は授業内レポート(コメントカード)、質疑応答、課題の提出を中心に評価する。
レポートに関しては、対象の独創性、分析の妥当性、内容の精密性、理論的理解の適切性など、対象と社会の関係を主体的に考察する能力を評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 予習に関しては、授業で取り上げる各時期の現象や文化に関する書籍や資料の読解、映像の視聴、あるいは学内や街角に残る各時期の痕跡に触れる機会を設けておくとよい。復習に関しては、授業で紹介した現象や理論のみならず、関連する文献を幅広く読解することが望ましい。内容・言説分析の手法については自ら実践し、授業内容の理解を深めることが求められる。
Textbooks Textbooks/References 授業中に資料プリントを配布する。
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