Introductory Seminar on Japanese Modern Literature II
Numbering Code | U-LAS02 20015 SJ36 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | seminar | |
Target Year | All students | Target Student | For all majors | |
Language | Japanese | Day/Period | Fri.5 | |
Instructor name | SUDA CHISATO (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
久生十蘭の短篇小説を読む 日本近代文学中で、夢野久作・小栗虫太郎などとともに、従来〈異端〉とされてきた久生十蘭は、近年定本となる全集も刊行され、その特異な文学世界が注目を集めてきている。 昭和初期に探偵小説の翻訳、ユーモア小説の書き手として登場した久生十蘭は、純文学的な作品や探偵小説、時代小説、少女小説、新聞小説など、多様な作風で知られる。直木賞、世界短篇小説コンクール第一席など、いくつかの著名な賞を受賞し、昭和三二年に死去した。 この授業では、その代表作を読んでいくことで作品世界を味わうとともに、日本近代文学を研究する基本的な技法、すなわち、問題意識の設定、論の立て方、説得的な発表の仕方、独自性をいかに出すか、などを学ぶ。 |
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Course Goals | 受講生は、自分が担当した作品について、自分独自のアプローチを行いながら、それを自分の言葉で論理的に発表できるようになる。ほかの受講生は、当該作品に関して素朴な疑問や発表内容への質疑を通じて、批判的読解力の養成を行い、作品理解を深めることができるようになる。発表者と他の学生との質疑、意見交換により、互いに相手の考え方を理解し、自分の考えを明確に述べることができるようになる。 | |||
Schedule and Contents |
1.ガイダンス(授業の進め方など)、イントロダクション(発表の仕方)、取り上げる作品や発表の順番を決める。 2~14.教科書に掲載された以下の作品について、受講生が適宜好きな作品を選び、発表し、みなで質疑応答を行う。「黄泉から」「予言」「鶴鍋」「無月物語」「黒い手帳」「泡沫の記」「白雪姫」「蝶の絵」「雪間」「春の山」「猪鹿蝶」「ユモレスク」「母子像」「復活祭」「春雪」。 15.フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 平常点(質疑や意見表明の回数、内容)40パーセント、発表(論理的に自分の言葉で発表できたかや、質疑での他の受講生とのやり取りの成熟度)60パーセント。 | |||
Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
発表担当の学生は、各自がA4プリント3~4枚程度にレジュメをまとめ、1人20~40分程度で発表する。そのための作成時間が必須である。 受講生は、発表者の意見や教員の講義内容をより深く理解できるように、事前に教科書を読んだ上で授業に出席し、質問や意見表明をするとともに、自宅での復習において質問や意見があればその後の授業時間などで積極的に発言する。 |
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Textbooks | Textbooks/References | 久生十蘭短篇選, 久生十蘭, (岩波文庫), ISBN:978-4-00-311841-2 |