Ontology of Self II

Numbering Code U-LAS00 20002 LJ34 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 2nd year students or above Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Fri.4
Instructor name ABE HIROSHI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 「自己存在」は人間存在を特色づける基本的な規定の一つであり、哲学史上、精神、主体、自己意識、実存、現存在、一人称といった概念の下で究明され続けてきたものである。時の古今を問わず、洋の東西を問わず、こうした考察が絶えず繰り返されているという事実は、「今ここにこうしてある私とは何者であるのか」という問いが、我々にとっていかに根源的であり、そしてまたいかに抜き差しならないものであるかをいみじくも物語っていると言えよう。
 本講義のねらいは、「自己存在論Ⅰ」と同様、そのような「自己存在」を基軸としながら、主として近現代の哲学における諸問題を考究し、もって受講者各人自身による思索の歩みを裨益せんとすることにある。但し本講義は、このねらいを「自己存在論Ⅰ」とは違った仕方で追求せんとするものである。
 もとより「ゼルプスト・デンケン(自分で考え抜くこと)」は、決して一朝一夕になしうるものではない。だがそれこそが哲学をすることの生命であり、そしてまた一身を賭して試みるに値する事柄であることを受講生諸氏が本講義を通して感得されんことを冀ってやまない。
Course Goals 「ゼルプスト・デンケン(自分で考え抜くこと)」は、決して一朝一夕になしうるものではないとはいえ、それこそが哲学をすることの生命であり、そしてまた一身を賭して試みるに値する事柄であることを理解する。
Schedule and Contents  「心身一如」という。或いは「身土不二」という。本来の面目、すなわち自己存在の真相の探求において、こうしたことが古来、異口同音に説かれてきた。これは一体全体、何を意味しているのか。今年度の「自己存在論Ⅱ」では主として、「心・身・土」の三者の連関の解明に取り組むことにしたい。
 如上の問題意識に鑑みて目下のところ、以下のような課題について、1課題あたり3~4回の授業を行う予定である(但しこの予定は適宜変更される場合もある)。なお授業回数はフィードバックを含め、全15回とする。

1. 「主体は存在しない」(ヴィトゲンシュタイン)とは?
2. 「ソーマティケー・エネルゲイア」(アリストテレス)とは?
3. 「自己=統一力」(西田幾多郎)とは?
4. 「風土=肉体」(和辻哲郎)とは?
Evaluation Methods and Policy レポート試験によって評価する。
Course Requirements 哲学系科目I・II(哲学I・II、倫理学I・II、科学論I・II、論理学I・II等)の中、少なくとも一つを既修していることが極めて望ましい。しかしながらそうでない場合にも本授業を履修して頂くことは可能である(その代わりに頑張って私の話に付いてきて下さい)。
Study outside of Class (preparation and review) 授業中に指示する文献を予習し、筆記した講義ノートを復習する。
PAGE TOP