Execises in Japanese Philogy and Literature IV A

Numbering Code U-HUM32 34444 SJ37
U-HUM32 34444 SJ38
U-HUM32 34444 SJ36
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name MOTOI MAKIKO (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  本授業では、東寺観智院所蔵の『地蔵菩薩霊験絵詞』を題材として、中世の霊験譚の具体相をあきらかにすることを目標とする。
 東寺観智院所蔵の『地蔵菩薩霊験絵詞』は、地蔵菩薩にまつわる霊験を描いた絵巻の詞書を書写したものである。享徳2(1453)年に天台僧頼教が書写した本にもとづくことが知られ、中世の地蔵信仰の実態をうかがう上で貴重な資料である。日本の説話を中心に構成されるが、中国宋代に撰述された常謹『地蔵菩薩応験記』にもとづく説話も収められているなど、先行説話の影響も大きい。また、部分的ながら東寺本『絵詞』と同内容の絵巻や縮図なども確認されている。本授業では、この『地蔵菩薩霊験絵詞』をテキストとして、日中の先行説話や地蔵菩薩関連の経典などと比較しつつ読み進めることで、中世における地蔵菩薩の霊験譚がどのように展開しているかを考察する。
Course Goals ・原文に釈文・語釈を施し、通釈を作成するという、古典文学作品の読解のための基礎作業を行う手法を習得する。
・説話文学上の問題を設定し、調査・考察を行う力を養う。
・論拠を示した上で、自身の「よみ」に説得力をもたせるプレゼンテーション能力を養う。
Schedule and Contents  担当教員による概説の後、受講生による輪読形式で進める。各回の担当者は、担当部分について、釈文・語釈・通釈を作成した上で、各自の問題意識による考察を行う。
第1回 地蔵菩薩と関連経典の概説
第2回 中国における地蔵霊験譚
第3回 日本における地蔵霊験譚とその絵巻化
第4回~第14回 担当者による輪読
第15回 まとめ
 なお、受講生の人数・関心などに応じて、内容や進行方法が変更になる可能性がある。
Evaluation Methods and Policy  授業における発表(40点)およびその成果をまとめたレポート(50点)、授業での討論・発表者へのコメント等の平常点(10点)により総合的に評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review)  自分の担当の準備はもちろん、担当以外の回についても、あらかじめテキストを読んで問題点を抽出しておくこと。
Textbooks Textbooks/References コピーを配布する。
References, etc. 地蔵霊験記絵詞集, 真鍋広済・梅津次郎 共編, (古典文庫、1957)
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