The Culture of Chinese Characters

Numbering Code U-HUM32 14420 LJ37 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 1st to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.2
Instructor name MATSUE TAKASHI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 元来は古代中国語を表記した文字である「漢字」について、その誕生の背景となった古代中国語との関係に着目しつつ概説する。すなわち、漢字の基本的な機能や構造、形態の種類(字体)、さらにそれらの歴史的変遷について、具体例を紹介しながら解説していく。さらに漢字を秩序立てて収録した古代の辞書を資料としつつ、比較言語学的方法を用いることにより古代の漢字音を復元(「再構」)する方法の原理を解説する。漢字文化圏における言語文化の核心とも言うべき「漢字」について、その機能・構造・音韻の各側面を、歴史的観点を踏まえつつ、総合的に理解することを目的とする。
Course Goals 漢字の機能や構造・字体、さらにそれらの歴史的変遷に関する基礎的知識を習得し、背景にあった古代中国語との複雑な関係を理解し得るようになる。また、古代の辞書を資料としつつ、比較言語学的方法を用いることにより古代の漢字音を復元(「再構」)する方法の原理を理解し、復元された漢字音を自らの研究に応用できるようになる。
Schedule and Contents  基本的には以下の計画に従って講義を進める。ただし講義の進捗状況に応じて順序や同一テーマの回数を変えることもある。
(一)漢字の歴史的変遷[第1回~第8回]
【第1回】漢字とは何か―漢字基本機能と基本構造―
【第2回】漢字の起源;殷代の甲骨文と西周の金文(1)
【第3回】殷代の甲骨文と西周の金文(2)
(甲骨文の発見や解読に関わる基礎知識を紹介し、具体的な用例を講読する)
【第4回】小篆と『説文解字』(1)
【第5回】小篆と『説文解字』(2)
【第6回】隷書の成立と漢字の規範化
【第7回】簡体字とピンインの成立
【第8回】漢字の文字論的性格の再検討
(二)古代漢字音の復元[第9回~第15回]
【第9回】中古音再構成の原理(1)
【第10回】中古音再構成の原理(2)
【第11回】『広韻』と『韻鏡』(1)
【第12回】『広韻』と『韻鏡』(2)
【第13回】中古音の再構成の実践
(受講者自らが実際に漢字音の復元作業を体験する)
【第14回】上古音再構成の原理
【第15回】フィードバック
Evaluation Methods and Policy 平常点(=出席状況および課題。60点)、レポート(40点)により評価する。
レポートについては到達目標の達成度に基づき評価し、高い独自性を備えているものには特に高い評価を与える。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review)  毎回授業が終了するたびに、復習をしておくこと。
 必要に応じて、予習を課すことがある(授業中に指示する)。
Textbooks Textbooks/References プリントを配布する。
References, etc. アジアと漢字文化, 大西克也・宮本徹, (放送大学教育振興会), ISBN:978-4-595-30906
図説・漢字の歴史, 阿辻哲次, (大修館書店), ISBN:4-469-23056-1
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