Cultural practice B

Numbering Code U-HUM42 36216 LJ40 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.2
Instructor name ISHII MIHO (Institute for Research in Humanities Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 文化実践論は、人々の日常的実践に焦点を当てた文化・社会人類学である。この講義では、各自が関心をもつ文化人類学のテーマについて受講者が発表を行い、参加者全員でのディスカッションと、講師による解説を中心に授業を進める。
受講者は授業を通して人類学的なテーマに親しむだけではなく、発表とディスカッションを通してテキストの読解能力を深め、フィールドワークの方法等を積極的に身につけることが期待される。また、たとえば2015年度は「アクティヴィズムと人類学的介入」、2016年度は「ナショナリズムとアイデンティティ」、および「マテリアリティと記憶」、2017年度は「身体と技術」、2018年度は「運動、統治、市民性」をめぐる問題が中心テーマとなったように、出席する受講生の問題関心に即して授業のサブ・テーマが自発的に構成されていくことも、本授業の特色である。
Course Goals 現代人類学の重要なテーマを学習するとともに、発表とディスカッションの場で、それぞれの受講生の問題関心に沿ったテーマを積極的・多角的に探求することを通して、「日常」や「ふつう」とされる価値観を相対化する視点を身につけることができる。
また、この授業では受講生同士がディスカッションを通して互いの問題関心や意見を知り、同世代の鋭い思考や行動力・探究力に触れることで、互いに刺激し合うことを目標としている。そのため、授業の場では受講生の積極的な発言を期待する。
Schedule and Contents 第1回 イントロダクション:講師が人類学的思考の基礎とフィールドワークの方法論を概説する。第2回から14回:『文化人類学の思考法』をテキストとしつつ、受講者がそれぞれテーマを定めて研究発表とディスカッションを行う。参考までに、これまでの発表テーマの一部を以下に挙げる。
・京都におけるオカルティズムと物語化の作用 ・マルクス主義と人類学 ・公害をめぐる記憶と物質性 ・沖縄における豚の消費と民俗カテゴリー ・葬儀の近代化とユタの役割 ・インドにおける「不可触民」問題 ・先住民族、アクティヴィズムと人類学的介入 ・シンクレティズム ・開発とジェンダー ・憑きもの論 ・イスラエル/パレスチナ紛争と移動の経験 ・巡礼考 ・人と動物の人類学 ・アナーキスト人類学 ・死の儀礼 ・「近代的個人」と憑依現象 ・伝統の創造 ・シャマニズム ・国際結婚とアイデンティティ形成 ・アフリカ農村におけるモノの交換と関係の可視化 ・人類学における生物性と自然 ・人類学とオルタナティヴ経済論 ・映像人類学と捕鯨論 ・ランドスケープ論 ・管理社会の人類学  病の経験と身体技法 ・科学的モデルと現実の生成・生政治と変革 ほか
第15回:授業全体の振り返りとまとめ。
Evaluation Methods and Policy 出席(50%)、授業での発表(50%)
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 次回の授業で用いられるテキストを必ず事前に読んで、自分なりの質問やコメントを考えておくこと。
Textbooks Textbooks/References 文化人類学の思考法, 松村圭一郎・中川理・石井美保, (世界思想社)
Related URL http://www.mihoishiianthropology.com/
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/zinbun/members/ishii.htm
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