Special topics for undergraduate course IVB
Numbering Code | U-HUM71 26209 LJ74 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture |
Target Year | From 2nd to 4th year students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Thu.4 |
Instructor name | FUJIWARA MANABU (Graduate School of Human and Environmental Studies Assistant Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 建築は、それを取り巻く経済社会的状況はもちろんのこと、文化的な影響をうけて建造される。本講義は、建築造形に埋め込まれたこうした社会的意味を読み解く能力の習得を目的とする。 | ||
Course Goals | 西洋建築と日本建築の基礎知識を習得することが第一の目標であり、それを用いて建築空間の体験を自分のことばで論理的に表現しうる視点と概念を習得することが第二の目標である。さらにこれらを踏まえ、建築を通じて歴史文化的諸問題を考えることができるようになることが本講義の到達目標である。 | ||
Schedule and Contents |
第1回 イントロダクション 建築図面の読み取り方の基本および建築の平面構成(間取り)の社会性について、日本近代の住宅の変遷を事例に説明する。 第2回~第8回 西洋建築の造形的特徴と意味 多神教社会の古代ギリシア神殿が、一神教のキリスト教教会建築へと展開する歴史的変遷を概観しながら、バロック期まで西洋の「聖」なる空間の建築造形的特徴を講ずる。比較対象としてイスラム教モスクの基本構成も採りあげる。 第9回~第11回 日本建築の造形的特徴と意味 日本古代以来の神社建築と、伝来された仏教建築との歴史的変遷・影響を概観しながら、近世以前までの日本の宗教建築の造形的特徴を講ずる。さらに西洋と日本の宗教建築の比較を通して、建築表現から理解される両者の文化・社会的特徴を論じる。 第12回~第13回 日本近代の建築と都市 宗教建築が社会や建築の主要課題ではなかった近代日本の事例、具体的には関東大震災復興都市計画と「帝冠様式」と称されるナショナリズムの建築を事例に、現代につながる日本の建築・都市空間の特質を講ずる。 第14回 建築の記号性と場所性 建築の「意味」とは、人が建築物を言語的に置き換える知的営為に属するが、建築は置換不可能な、そこに存在する「物」でもある。「広島ピースセンター」などの具体的事例を紹介しながら、こうした論点を原論的に講ずる。 第15回 フィードバックとしての総括 提出された学期末レポートに基づいて、建築の読み解き方に関してディスカッションを行う。 |
||
Evaluation Methods and Policy |
平常点(30%);授業の要点についての小テストを数回行う。また、授業への主体的参加を考慮する。 期末レポート(70%);1)授業で採りあげた建築を一つ選び、その意味をまとめる。2)それを踏まえ、自分が興味を持つ建築について、その社会的意味をまとめる。 レポートは説明の論理性だけではなく、その表現方法も評価の対象とする。 |
||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業で採りあげる建築物のなかには初めて見聞するものも少なくないはずである。それらについて(あるいは知っていると思っていたものについても)、積極的に関心を持ってみずから調べる(たとえばインターネットを利用して、授業時に配布した資料以外の図面や写真を探してイメージを補うなど)などの復習を行うことが望ましい。 |