Lecture and Exercise on Material Structure and Function C

Numbering Code U-HUM50 29247 SJ60 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Fri.1
Instructor name UCHIMOTO YOSHIHARU (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 物質の機能、特に無機機能性材料の電気化学デバイスへの応用について概説する。特に、無機固体材料の設計のために必要な固体化学についての演習を行う。
Course Goals 次世代の環境・エネルギー問題の解決手法としての、固体材料の理解が出来るようになる。
Schedule and Contents 以下の項目について授業を進める予定である。
1.ルイス構造
 古典的な分子構造モデルであるルイス構造について取り扱い、分子の結合についての考え方を理解する。
2.原子価殻電子対反発モデルによる分子の結合角の予測
 ルイス構造の考え方を用いて、静電反発力と孤立電子対の影響に基づいた原子価殻電子対反発モデル(VSEPRモデル)の有効性について理解する。
3.原子価結合理論
 最初に発展した化学結合の量子力学的理論である原子価結合理論について理解する。
4.分子軌道理論
 原子軌道による原子の記述を分子軌道に拡張する。原子軌道の線形結合によってつくられる分子軌道について学び、分子の構成原理について理解する。
5.対称操作と点群
 分子の対称性と結合は密接に関係する。対称操作の考え方を理解するとともに、それを基に分子の点群の帰属を決定する方法について学ぶ。
6.指標表
 分子の対称性の性質についての系統的な解析を行うために、指標表について学ぶ。
7.対称性の応用
 学んだ対称性ついての知識を基に、分子軌道の組み立てと標識付け、分子の振動についての考え方を理解する。
8.結晶場理論
  d金属錯体の電子構造について、配位子を点電荷として取り扱う結晶場理論を用いて配位子と金属の結合の性質、d電子の振る舞いについて理解する。
9.配位子場理論
  分子軌道法を応用した配位子場理論により、より定量的に配位子と金属の結合の性質、d電子の振る舞いについて理解する。
10.単純な固体の構造(最密充填構造とイオン固体)
  剛体球が幾何学的に許される限りできるだけ密に詰まることにより構成される最密充填構造の理解と、それを基にした代表的なイオン固体の構造について理解する。
11.イオン結合のエネルギー論
  イオン固体が形成される場合の安定化の効果について、ボルン・ハーバーサイクルに基づく熱力学的側面と、ボルン・マイヤー式から導き出される格子エンタルピーの両面から理解する
12.欠陥と不定比性
  全ての固体は、構造または組成の不完全性を有する。その欠陥について理解する。
13.欠陥の定量的取り扱いと物性との関係
  主に点欠陥の定量的取り扱いと、イオン伝導等の物性との相関を理解する。
14.固体材料化学
  電気化学材料について紹介する。
Evaluation Methods and Policy レポート試験60点と平常点40点による。
Course Requirements 基礎物理化学((熱力学)および(量子化学)を習得していることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) それぞれの講義の内容について、演習問題を行い、講義内容の定着を行う。
Textbooks Textbooks/References 参考書を補助教科書として使用する。その他、必要な資料は適時配布する。
References, etc. ウエスト固体化学入門, A.R. ウエスト (著)、遠藤 忠 (翻訳), 井川 博行 (翻訳), 伊藤 祐敏 (翻訳), 君塚 昇 (翻訳), 武田 保雄 (翻訳), 池田 攻 (翻訳), 菅野 了次 (翻訳), 泰松 斉 (翻訳), (講談社サイエンティフィク), ISBN:4061533711
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