Complex Studies of Eurasian Cultures A

Numbering Code U-HUM41 26111 LJ31 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name OBIYA CHIKA (Center for Southeast Asian Studies Associate Professor)
Lee Jinhye (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 「中央ユーラシア研究の現在」
ここでは、「中央ユーラシア」とはおおむねかつてソ連に属した中央アジアと南コーカサス(南カフカースの国々、すなわちウズベキスタン、カザフスタン、クルグズスタン(キルギス)、タジキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジア)の領域を指すこととする。この地域は、古代からの遊牧民の活躍、テュルク化とイスラーム化の進展、さらには非ロシア・非スラヴ地域として長らくロシア帝国・ソ連体制のもとにあったこと、社会主義的近代化を経験したことなど、共通の歴史的経験を持つ。この授業では、1991年のソ連解体以降、それぞれの形で社会主義体制からの脱却と新たな国家・社会の再編が試みられている、この興味深い地域の現在をよりよく理解するための基本的視座を提供することを目的として、ソ連解体以降の研究動向を紹介しながら、近現代史と現代の問題群を往還する。個別の事例としては、中央アジア、特にウズベキスタンおよびカザフスタンに重点を置く。
Course Goals 当該地域のソ連解体後の政治・経済・社会的変容の大きな流れを理解し、グローバルな意味をもつ課題についてレポート等で意見を表明できるようになる。
Schedule and Contents この授業では、次の5つの大きなトピックを立て、順次講義を進めていく。それぞれについて2-3回の講義を予定し、またトピックに関連する映画・映像作品の鑑賞と検討を適宜組み込む。

(1)中央ユーラシアという地域、ソ連解体後の新たな研究の流れ
(2)中央ユーラシアとロシア
(3)社会主義という歴史的経験
(4)現代中央アジアの諸相:ウズベキスタン
(5)現代中央アジアの諸相:カザフスタン
Evaluation Methods and Policy 出席回数が全体の3分の2を超えることを条件に、期末レポートの提出を求める。
Course Requirements 特別な予備知識は必要としないが、中央ユーラシアに何らかの具体的な関心を持っていることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 授業内で関連の日本語参考文献一覧を配布します。それに限らず、中央ユーラシアについて自分の関心に照らしてできるだけたくさん文献を読んでください。聞きなれないタームも多いと思いますが、『中央ユーラシアを知る事典』などを活用し、復習してください。また、折々地図を見てイマジネーションを広げるとよいと思います。
References, etc. 中央ユーラシアを知る事典, 小松久男他編, (平凡社), 中央ユーラシア全般に関する読む事典
中央アジアを知るための60章, 宇山智彦編, (明石書店), 中央アジア地域研究入門の必読書
カザフスタンを知るための60章, 宇山智彦・藤本透子編, (明石書店), カザフスタンに関する地域研究の入門書
ウズベキスタンを知るための60章, 帯谷知可編, (明石書店), ウズベキスタンに関する地域研究の入門書
朝倉世界地理講座 大地と人間の物語5 中央アジア, 帯谷知可他編, (朝倉書店), 近年の日本の中央ユーラシア地域研究の成果がわかりやすく提示されている
現代中央アジア論―変貌する政治・経済の深層, 岩﨑一郎他編, (日本評論社), ソ連解体後の政治・経済研究の教科書的位置づけのもの、ただし絶版
現代中央アジア―政治・経済・社会, 宇山智彦・樋渡雅人編, (日本評論社), 岩﨑他編『現代中央アジア論』(日本評論社)の続編で、最新の中央アジア政治・経済・社会研究の動向と課題を提示している
近代中央ユーラシアの眺望, 野田仁・小松久男編著, (山川出版社), ISBN:978-4-634-67249-9, 中央ユーラシア史研究の最前線を提示した論文集
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