International Relations IVA

Numbering Code U-HUM31 24238 LJ42
U-HUM31 24238 LJ43
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.3
Instructor name OKAWA YOSHIFUMI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  本講義では、グローバリゼーション、国家主権、民主主義、経済発展をキーワードに、コロナ禍以前の世界において見られた、グローバリゼーションに対する政治的反発がなぜ生じたのか、イギリスのEU(欧州連合)からの離脱に代表されるようなEU(欧州連合)加盟国間の政治的対立がなぜ起こったのか、製造業の技術進歩が途上国の経済発展戦略や政治体制にどのような影響を与えるのかといった、様々な問題について政治経済学の観点から学んでいく。
 戦後続いたグローバリゼーションは、世界に大いなる経済的繁栄をもたらした反面、国内の所得格差の拡大など各国の国内に社会的軋轢ももたらした。2008年のリーマンショックによって世界経済が停滞すると、人々の不満の一部はグローバリゼーションへと向かい、そのことが、2016年の国民投票によるイギリスのEU離脱の決定、2017年の米国大統領選挙におけるトランプ前大統領の勝利をもたらした大きな原因となった。
 これらのグローバリゼーションへの反発は、コロナ禍の中で鳴りを潜めたが、コロナ禍は各国の人的交流を切断することによって、政治的な分断をさらに深めることとなった。コロナ禍の収束が薄っすらと見える中、今後の世界経済の向かう方向を考えるため、本講義ではグローバル経済と国内政治、そして国際政治の在り方に関する基本的な概念を理解することを目的とする。


Course Goals グローバリゼーションの進展と国内経済、政治体制との関係性について、政治経済学的観点から理解する。
Schedule and Contents 1.貿易戦争の政治経済学 概論
2.ハイパーグローバリゼーションと世界経済の実情(第1章 より良いバランスを取り戻す)
3.国民国家とグローバルガバナンス(第2章 国家の仕組み)
4.欧州統合の行き詰まり(第3章 欧州の苦闘)
5.途上国の経済発展と民主主義(第4章 仕事、産業化、民主主義)
6.中間まとめ・質疑応答
7.経済学モデルの在り方と限界(第5章 経済学者と経済モデル 第6章 経済学上コンセンサスの危機)
8.政治経済学のフレームワーク(第7章 経済学者、政治、アイデア)
9.経済改革のための政治経済学(第8章 政策イノベーションとしての経済学)
10.中間まとめ(2)・質疑応答
11. 現在のグローバリゼーションの問題点 (第9章 何がうまくいかないのか)
12. 新しいグローバル・ガバナンスの在り方 (第10章 グローバル経済の新しいルール)
13. 成長政策と民主主義の行方 (第11章 将来に向けた成長政策)
14. 右派と左派の問題点 (第12章 政治こそが重要なのだ、愚か者!)
15. 総括
Evaluation Methods and Policy 【評価方法】
 平常点評価(70%)、期末レポートの評価(30%)
 平常点評価には、授業への参加状況、授業で課す予習・復習課題への評価を含む。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 第2回~第14回までの講義は、教科書の各章を事前に読んできたことを前提に行います。授業の事前と事後にそれぞれ予習課題、復習課題を与えますので、それに取り組むこと。
Textbooks Textbooks/References 貿易戦争の政治経済学―資本主義を再構築する, ダニ・ロドリック, (白水社), ISBN:978-4-560-09688-8
References, etc. その他の参考文献は,授業中に紹介する.
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