Seminar IVB on Strusture of Civilizations

Numbering Code U-HUM31 34148 SJ36
U-HUM31 34148 SJ34
Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4
Instructor name Tetsuya Kobayashi (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course ・「世俗化した救済史」としての近代の歴史哲学を捉えたカール・レーヴィットの「世俗化テーゼ」を検討し、レーヴィットによるヘーゲル、マルクス、ニーチェの解釈の正当性を問う。
・「世俗化テーゼ」を批判したエルンスト・ブロッホ、ハンス・ブルーメンクの議論を参照し、「世俗化テーゼ」への態度が、「近代」をどう理解するかをめぐる重要なメルクマールとなっていることを理解する。
・「世俗化テーゼ」とそのテーゼの批判者双方が近代思想、例えばマルクスの思想をどう評価するかを探っていく。
Course Goals ・レーヴィットの「世俗化テーゼ」の基本構図を知るとともに、ヨーロッパ「近代」の思想家が自らの社会・歴史をどのように理解してきたのかを理解する。
・「世俗化テーゼ」の問題点を理解し、その批判者の議論の要点を理解し、「近代」の独自の特性を理解することができる。
・例えばマルクスなど個別の近代的思想家について、世俗化概念で理解すべきかどうか、自身で判断できるようになる。
Schedule and Contents  カール・レーヴィットの『世界史と救済史』、ハンス・ブルーメンベルクの『近代の正統性I 世俗化と自己主張』を中心に、「近代」の意味をめぐる基本文献を読み、それらの議論の意義を理解していく。受講者は文献を読解し理解を深めながら、各回のテーマに沿って発表、レポート作成を行っていく。

第1回 ガイダンス
第2回 レーヴィットとその議論の思想史的位置付けについて
第3回 レーヴィット『世界史と救済史』1 キリスト教救済史について
第4回 レーヴィット『世界史と救済史』2 近代における世俗化された世界史について
第5回 レーヴィット『世界史と救済史』3 レーヴィットのマルクス評価について
第6回 レーヴィット『世界史と救済史』4 ニーチェの位置付け
第7回 ブルーメンベルク『近代の正統性』1 「世俗化テーゼ」批判の要点
第8回 ブルーメンベルク『近代の正統性』2 近代が「近代」たる所以
第9回 ブルーメンベルク『近代の正統性』3 マルクスの位置付け
第10回 エルンスト・ブロッホのマルクス理解1 『ユートピアの精神』
第11回 エルンスト・ブロッホのマルクス理解2 『希望の原理』
第12回 マルクスの思想検討1 『共産主義者宣言』
第13回 マルクスの思想検討2 『資本論』 
第14回 ウォーラーステイン『史的システムとしての資本主義』
第15回 まとめ
Evaluation Methods and Policy 発表とレポートによる。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 発表者はレジュメを用意し、それ以外の参加者も、発表のテーマについての予備知識を得ておく。
Textbooks Textbooks/References 必要分のテクストは基本的に授業時に配布する。
References, etc. カール・レーヴィット『世界史と救済史』
ハンス・ブルーメンベルク『近代の正統性I』
エルンスト・ブロッホ『ユートピアの精神』『トーマス・ミュンツァー』『希望の原理』
カール・マルクス『共産主義者宣言』『資本論』
イマヌエル・ウォーラーステイン『史的システムとしての資本主義』
を扱う

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