Seminar IVA on Strusture of Civilizations

Numbering Code U-HUM31 34147 SJ36
U-HUM31 34147 SJ34
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4
Instructor name Tetsuya Kobayashi (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course  ・「教養Bildung」は一般的な概念というよりも歴史的概念としてある。ドイツでのその成立経緯と時代背景を知るとともに、代表的な教養小説を読んでいく。
・「教養小説」の中では、自己と世界との折り合いがつけられる。この折り合いの付け方には、近代的自己の生き方類型を見て取ることができる。この類型を考察する。
・小説と同時に、その批評また批評理論についても学び、批評独自の創造性も理解していく。
・必要な知識について教授したのち、受講者が小説作品や批評理論について、レポートやレジュメを作成し発表を行う。

Course Goals ・ドイツ的な「教養Bildung」概念の成立と「教養小説Bildungsroman」の系譜を知る。
・代表的な教養小説を実際に多数読む。
 ・近代的主体の成長の物語の類型を知るとともに、物語の「生の統合」機能について理解する。
 ・ベンヤミンやルカーチの著作などを元に文芸理論の意義を知る。
・女性作家と教養小説の関係を知る。
・多読に慣れる。
Schedule and Contents 基本的な知識については講義を行う。作品や著作についてはいくつか選択して実際に読んでいき、それについて発表を行う。取り上げる作品、実際に読んでいく作品については受講者の希望も考慮して選択する。シラバスにはさしあたり代表的作品を挙げてある。

第1回 ガイダンス
第2回 「教養Bildung」概念とゲーテ
第3回 「教養小説Bildungsroman」の理論(ディルタイ) 
第4回 教養小説の類型1 社会化された「より高い自己」への道
第5回 ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』ケラー『緑のハインリヒ』
第6回 系譜と類型2 彷徨と開眼、「本当の自己」との出会い
第7回 ヘルダーリン『ヒュペーリオン』ヘッセ『デーミアン』
第8回 系譜と類型3 「諦念」への道 ゲーテ『遍歴時代』 夏目漱石『三四郎』
第9回 文芸理論 ルカーチ『小説の理論』
第10回 文芸理論 ベンヤミン「物語作者」「長編小説の危機」
第11回 女性作家の教養小説 
第12回 シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』
第13回 教養小説のパロディ化、松浦理英子『親指Pの修業時代』
第14回 まとめ
第15回 フィードバック
Evaluation Methods and Policy 発表とレポートによる。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 発表者はレジュメを用意し、それ以外の参加者も該当テクストを読んでおく。
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