Seminar on Theory of Modern Arts B

Numbering Code U-HUM15 31142 SJ35 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name SABAE HIDEKI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course  「美術史学」は、19世紀半ばヨーロッパで生まれました。「文化」、「文明」、「民族」といった言葉もまた、おおよそ同じ時期、同じ場所で生まれました。この授業では、現在当たり前のように使われるこれらの言葉が生まれた時代の文化的・制度的背景や思考・感性を、イタリアと日本を軸とした美術作品を通じて理解していきます。
 「美術館」、「修復」、「写真」、「身体」といった意外な視点から、「美術」なるものが形成されてきた歴史的過程について理解を深めます。上記4つに関する導入講義を行った後、各受講生の発表や議論を行います。現代の美術のあり方を考える礎を習得しましょう。
Course Goals ・「美術」が成立する仕組みや制度(美術館や展示法)を理解できるようになる。
・ルネサンス以後の美術作品についての理解を得られる。
・近現代の美術作品の実例を通じて、身のまわりの「かたち」や「ことば」を見つめなおす視点を培うことができる。
Schedule and Contents 以下の計画に沿って講義を進めます。ただし受講生の関心に応じて、順序やテーマを変更することがあります。この点については初回授業で説明します。

1 イントロダクション:本演習のテーマ、授業の進め方とルール、評価方法・基準の共有
2 本演習の全体像について:各回のダイジェストによる論点と作品分析法の解説
3 コレクションからミュージアムへ(1)ヴンダーカンマー
4 コレクションからミュージアムへ(2)啓蒙主義と美術館
5 コレクションからミュージアムへ(3)国民国家と美術館
6 油彩画の修復と国家(1)イタリア
7 油彩画の修復と国家(2)イタリア
8 油彩画の修復と国家(3)フランス
9 油彩画の修復と国家(4)イギリス  
10 写真とモニュメント(1)革命以後の建築の修復
11 写真とモニュメント(2)都市の改造
12 身体と芸術(1)新たな観相学
13 身体と芸術(2)ジョヴァンニ・モレッリの絵画鑑定
14 身体と芸術(3)教育と20世紀の前衛芸術
15 本演習の総括と議論
Evaluation Methods and Policy  小レポート(40%)、授業への参加度(30%)、研究発表(30%)で判定します。 
 「小レポート」は導入講義や他の受講生の発表を対象として4回の提出を求めます。「授業への参加度」では遠隔での積極的な発言・コメントを評価対象とします。
Course Requirements  専攻する分野は問いませんし、予備知識も必要ありませんが、美術やその制度、あるいは広くイメージに強い関心をもつ受講生を歓迎します。
Study outside of Class (preparation and review)  授業で紹介した図版や解説をかならずノートに書き留めておいてください。それらの情報をもとに関心のある事項、参考文献、インターネットを活用した作品の閲覧等を心がけてください。
 また、発表準備等について不明な点があれば、積極的に教員に問い合わせるようにしてください。
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