Comparative Study of Business Organization A

Numbering Code U-HUM31 10535 LJ43
U-HUM31 10535 LJ44
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 1st to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name HAYASHIDA OSAMU (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course ほとんどの現代人は企業=組織と関わりをもっている.この授業の前半では企業の経済的意義について解説する.特に,①企業とは何か(どのような経済的な機能を果たすのか),②すべての企業が統合され単一の企業にならないのはなぜか(組織の限界),といった問題について,コーディネーション(調整)とモチベーション(動機付け)の視点から考察する.この授業の後半では,組織内のメンバーが私的情報をもち,メンバー同士で利害が異なるとき,③メンバー同士はどのような駆け引きを繰り広げ,どのような影響を企業業績に及ぼすのか,④メンバーのモチベーションを高めるにはどうすればいいのか,という問題を,メッセージ・ゲームの均衡分析を通して考察する.
 この授業は高校レベルの数学の知識を必要とするが,基本的には文系学生向けの授業である.もちろん理系学生も大歓迎である.この授業を通じて,一見非合理に見えるかもしれない企業の活動・制度・慣行が実は数学モデルの分析を通じて合理的に説明可能であることを理解してほしい.そして企業経営について論理的に考える習慣を身につけてほしい.丁寧な解説に心がけるが,もし授業内容にわからないところがあれば,遠慮なく質問してほしい.積極的な参加を期待する.
Course Goals ①組織におけるモチベーション問題やコーディネーション問題を理解し、②それぞれの問題を緩和するためにどのような方法があるのかを考えられるようにすること.また講義ノートの練習問題や応用問題を自分で解けるようになること。
Schedule and Contents 以下の各課題について,1~2週間の授業をする予定である.
第1回 受講上の注意
    文献紹介
    組織の経済学とは
第2回 効率性
    コーディネーション問題とモチベーション問題
第3回 経済学における企業
    供給曲線
    市場均衡
第4回 市場のメリット
    市場の失敗
第5回 取引費用論
第6回 コースの定理
第7回 アドバース・セレクション
    エージェンシー理論
第8回 完備情報下のインセンティブ契約
第9回 不完備情報下のインセンティブ契約
第10回 スクリーニング(選別)と表明原理
第11回 販売交渉
第12回 ダブル・オークション
第13回 シグナリング(費用のかかる情報伝達)
第14回 チープトーク(費用のかからない情報伝達)
第15回 期末試験
Evaluation Methods and Policy 【評価方法】
 おもに学期末試験(筆記)の成績をもとに評価する.授業中の積極的な態度(発言や質問等)も評価に加える.
【評価方針】
1回の記述式試験において,100点満点中,60点以上を合格,59点以下を不合格とする.授業中の積極的な態度も加点することがある(最高で10点).
Course Requirements 高校数学で習う程度の微積分の知識を必要とする.
Study outside of Class (preparation and review) 講義資料は事前に配布する.配布された資料を読んで疑問点を明らかにした上で授業に出席してほしい。また授業が終わった後、授業内容をよく復習し、必要に応じて教員に質問すること。
Textbooks Textbooks/References 配布する講義資料に従って授業する.教科書は指定しない。
References, etc. 授業の内容をより深く理解するために必要な参考文献については,初回の講義で解説する(必ずしも購入する必要はない).
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