Intensive Lecture 2
Numbering Code | G-SCI21 52502 LJ57 | Year/Term | 2022 ・ Intensive, year-round |
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Number of Credits | 1 | Course Type | Lecture |
Target Year | Master's students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Intensive |
Instructor name |
TOYODA KENJI (Part-time Lecturer) TAKAHASHI YOSHIROU (Graduate School of Science Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
講義題目:イオントラップによる量子計算・量子シミュレーション 授業の概要・目的: 電磁場によってイオントラップ中に捕らえられ、レーザー光により冷却されたイオン配列は、周囲の環境からの独立性が高く、なおかつ光照射などによりその量子状態を直接的に観測したり制御したりすることが可能である。そういった特長を活かし、これまで、原子周波数標準への応用にむけた研究、量子物理学における原理実証実験や量子情報処理・量子計算にむけた研究などが行われてきた。2010年代中頃から量子コンピューターの実機開発への関心が高まるとともに、そのコヒーレンスの高さ・量子ビット間の結合性の高さなどにより、イオンを用いた量子コンピューターの研究開発が注目されるようになってきている。物質の構成要素としての個々の原子を組み合わせたものであるイオン配列は、量子力学に従う純粋な系としての特徴を備えるとともに、イオン数を増加させていくことで、ユニタリー操作に基づく量子アルゴリズムにより現存の計算機では困難な計算を行ったり、物質系を直接シミュレートする量子シミュレーターに応用できる可能性を持っている。 本特別講義では、イオントラップ、光によるイオンの操作など、イオンを用いた量子情報処理に関連する基本的な原理を押さえたうえで、それらに基づくイオンを用いた基礎・応用研究の経緯、量子コンピューター(量子ゲート、量子アルゴリズム、大規模量子計算実現にむけた取り組み)、量子シミュレーター(アナログ/デジタル量子シミュレーション)などに関連する研究開発動向について解説する。 |
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Course Goals |
・イオンと光の相互作用、それを利用したイオン(内部・振動状態)の操作について理解する。 ・イオンを用いた量子物理学・量子情報処理に関連する基礎・応用研究について理解する。 ・イオンを用いた量子コンピューター・量子シミュレーターに関する研究開発の動向について学ぶ。 |
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Schedule and Contents |
授業内容を以下に示す。 授業内容を以下に示す。 ・イオントラップと量子科学技術・世界の研究開発動向 ・イオントラップ、光によるイオン量子状態の制御 ・イオンを用いた量子物理学・量子情報処理基礎実験 ・イオンによる量子ゲート ・イオンを用いた量子アルゴリズムの実装 ・大規模量子計算実現にむけた取り組み ・イオン配列中の振動状態を用いた量子情報処理 ・イオンの振動状態を用いた連続量変数情報処理・ボソニック誤り訂正符号 ・イオン配列を用いたアナログ・デジタル量子シミュレーション |
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Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業の中で紹介する。 |