幾何学特論A
Numbering Code | G-SCI11 90271 LJ55 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | Master's students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | |
Instructor name | MORITA YOSUKE (Graduate School of Science Assistant Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course |
等質空間 G/H を G の離散部分群 Γ による固有かつ自由な作用で割って得られる多様体を Clifford-Klein 形という。素性のよい幾何構造を持つ多様体(定曲率擬 Riemann 多様体、アファイン平坦多様体など)はしばしば Clifford-Klein 形の言葉を使って表せることが知られている。非 Riemann 等質空間の Clifford-Klein 形の大域的な幾何学は、Lie 群論・剛性理論・コホモロジーなど様々な角度からアプローチすることができ、1980年代後半以降、活発に研究されてきた。 この授業の前半では、Lie 群・等質空間・固有な作用に関する基本事項を説明する。授業後半では擬 Riemann 等質空間の Clifford-Klein 形の研究について(主に Lie 群論的な立場から)解説する。 |
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Course Goals | Lie 群論と固有な作用に関する基礎事項について理解を深める。Clifford-Klein 形の大域的な幾何学について知識を習得する。 | ||
Schedule and Contents |
今のところ次の項目(および関連する話題)についてそれぞれ2回程度使って解説する予定である: ・Lie 群、等質空間 ・実簡約 Lie 群の構造論 ・群作用の固有性 ・等質空間上の固有な作用、Clifford-Klein 形 ・小林-Benoist の固有性判定法 ・ping-pong 補題による固有な作用の構成 ・コンパクトな Clifford-Klein 形の存在問題 講義のトピック・話す順序・スピードは受講者の希望や理解度に応じて変更する。フィードバックを入れて計15回の授業を行う。 |
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Course Requirements | 3回生までの幾何系の授業の内容を理解していること。Lie 群や Riemann 幾何学に馴染みがあればなお良い。 | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 数学では普通、講義を一度聞くだけで授業内容を習得するのは難しいので、授業後にしっかり復習してほしい。 | ||
References, etc. |
リー群と表現論, 小林俊行・大島利雄, (岩波書店、2005), ISBN:9784000061421 Lie groups beyond an introduction, Second edition, Anthony W. Knapp, (Birkhauser, 2002), ISBN:9780817642594 |