精神看護学高度実践特論III
Numbering Code | G-MED22 5M337 LJ94 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
---|---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 1st year master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | ||
Instructor name |
SUGAWARA NORIKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor) YAMANOUCHI TOMOKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor) |
|||
Outline and Purpose of the Course | 精神科における代表的な治療技法に関する基本的知識、実際の展開方法について理解する。精神看護の専門看護師として、キュアとケアを融合し、治療技法を生かしながら実践に活用していくための基盤を形成する。治療技法を基盤とした精神看護領域の高度実践について考察する。 | |||
Course Goals |
下記の視点にあるように、精神疾患患者に対する精神科診断、治療に関する知識を理解し、精神科治療の効果影響をアセスメントできることで、ケアとキュアの融合による質の高いケア能力を習得できる。 1.向精神薬の薬理作用機序、副作用とその対策が説明できる。症状(疾患)別処方内容の選択方法と注意観察視点、服薬管理方法について説明できる。 2.様々な精神療法(支持的、集団、認知行動)に関する理論、適用、技法の基本について説明できる。 3.精神科作業療法の歴史、各精神障害に対する基本的な作業療法の治療理論、精神科作業療法における集団や場および作業活動の用い方について説明できる。 4.様々な心理社会的リハビリテーション技法およびストレスマネジメントに関する理論と技法について説明することができる。 5.高度な看護実践における精神科治療技法の活用について説明できる。 |
|||
Schedule and Contents |
第1回 オリエンテーション 精神看護の活動場面における様々な治療技法と実践への適用(須賀原) ・本授業科目の概要説明、目的、目標、進め方等について説明 ・精神看護の活動場面における様々な治療技法の理論とその活用について 第2回 精神科薬物療法の理論と作用機序(非常勤講師・山之内・須賀原) 向精神薬の薬理作用機序、副作用とその対策、精神科薬物療法に関する評価指標 第3回 精神科薬物療法の使用に伴う注意点及び管理(非常勤講師・須賀原) 精神薬の処方や使用方法に関する注意点、管理方法、薬物療法に関する最新の知見 第4~5回 精神療法の理論と技法(須賀原) ・支持的精神療法の概要:治療構造、効果的なコミュニケーション技法 ・支持的面接の適応、患者のアセスメントと展開方法、再構成 第6回 集団精神療法の理論と技法(須賀原) ・集団力動および集団特有な現象など集団に関する基本的理解、集団精神療法の理論と介入技法、集団療法の効果評価 第7~8回 精神科作業療法の治療理論と作業活動(須賀原) ・精神科作業療法の歴史、障害構造と回復段階に応じた各精神障害に対する基本的な作業療法の治療理論 ・精神科作業活動の用い方、作業療法士と看護師との職種間連携 第9~10回 心理社会的リハビリテーション援助技法の理解1:認知行動療法(櫻田・山之内・須賀原) ・認知理論、行動療法および学習理論の基礎的理解 ・認知行動療法の理論と技法、測定ツールとしての認知行動尺度、認知行動療法を用いた研究の最新の知見 第11回 心理社会的リハビリテーション援助技法の理解2:心理教育(須賀原) 心理教育の概説、統合失調症の回復段階別プログラム内容と展開方法、治療効果とその限界 第12回 心理社会的リハビリテーション援助技法の理解3:SST(須賀原) ・生活技能訓練(SST)の基礎理論と実践技法、治療効果とその限界 第13~14回 ストレスマネジメントおよび危機介入の理論と技法(須賀原) ・ストレス理論、ストレス脆弱性モデル ・危機理論と危機介入方法 第15回 精神科治療技法を基盤とした精神看護領域における高度実践(山之内・須賀原) 精神科治療技法を生かしながら、精神の健康上の問題を有する人とその家族への高度な看護実践を展開するうえでの可能性と課題について討議する。 |
|||
Evaluation Methods and Policy | 授業参加状況40%、プレゼンテーション30%、レポート30%により総合的に評価する。 | |||
Course Requirements | 高度実践研究者養成プログラム専門看護師課程:精神看護学を専攻している者であること。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
授業時間内に詳細は提示する。各講師の提示する課題を確認し、事前・事後の自己学習を主体的に行うこと。 ディスカッションとプレゼンテーションにて授業を進めていくため、積極的に参加すること。 |
|||
Textbooks | Textbooks/References | 各講師が適宜、指定する資料および文献 | ||
References, etc. |
萱間真美・松下正明・上島国利 編:精神科薬物療法と看護 (精神看護エクスペール 18)、中山書店、2006 A・ウィンストン他、山崎菜穂子他(訳):支持的精神療法入門、星和書店、2009 アメリカ集団精神療法学会、日本集団精神療法学会 :AGPA集団精神療法実践ガイドライン、創元社、2014 岸本徹彦・平尾一幸 編:SSTを生かした作業療法の展開―認知行動障害へのアプローチ、三輪書店、2008 前田ケイ:基本から学ぶSST精神の病からの回復を支援する、星和書店、2013 岡田 佳詠:看護のための認知行動療法―進め方と方法がはっきりわかる、医学書院、2011 中野敬子:ストレスマネジメント入門自己診断と対処法を学ぶ第2版、金剛出版、2016 |