精神看護学高度実践特論I
Numbering Code | G-MED22 5M335 LJ94 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 1st year master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | ||
Instructor name |
SUGAWARA NORIKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor) YAMANOUCHI TOMOKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
身体・精神・脳のつながりを理解するとともに、精神障害を有する対象の種々の機能障害におけるアセスメント、心理社会的な側面も踏まえた全人的包括的なアセスメントについて学ぶ。精神看護の専門看護師に必須の、精神健康上の課題を有する人の評価に関する能力を習得する。 |
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Course Goals |
この科目を履修し、学修目的を達成した結果、精神・心理症状を包括的にアセスメントできる知識や能力に基づいた高度に効果的な実践支援ができるようになる。 1.脳科学に基づく脳の構造とネットワークの仕組み、脳機能に関する臨床検査及び精神障害・診断法について説明することができる。 2.うつ症状とも深くかかわる睡眠や生体リズムの評価方法を学び、対象者をアセスメントする能力を習得する。 3.精神科診断学、臨床心理検査学、メンタルエグザミネーション(MSE)、身体・精神・脳のつながりを理解するための生体反応のアセスメントについて学習するとともに、心理社会的なアセスメント方法も学び、包括的な評価能力を習得することができる。 |
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Schedule and Contents |
第1回 オリエンテーション、精神障がいを有する人の精神状態や行動をアセスメントするための多角的な視点とは(須賀原) ・本授業科目の概要説明、目的、目標、進め方等について説明 ・精神看護学における身体・精神・脳のつながりを理解する事の重要性、様々なアセスメントの視点と分類 第2回 精神科診断法(非常勤講師・須賀原) ・精神疾患に関する標準治療計画、治療方法の選択・適応、最近のトピックス、様々な精神症状評価尺度の特徴と使い方 第3回 脳科学に基づく脳の構造と機能の理解(非常勤講師・須賀原) ・脳神経ネットワークの機能動態、認知症に関する診断法、脳神経病理学と神経画像研究についての最新の知見 第4回 脳科学に基づく脳機能に関する臨床検査・診断法(非常勤講師・須賀原) ・NIRSによる補助診断に関する理論とその治療への応用、脳の動作性の解明 第5回 睡眠に関する評価方法(須賀原) ・睡眠ポリグラフ,日中の眠気の評価,睡眠に関する質問紙方法 第6回 生物リズムの評価の方法(須賀原) ・アクトグラフ,各種ホルモン,コンスタントルーティン法,脱同調プロトコル,時間隔離実験 第7回 精神状態の査定1(MSE)(須賀原) ・外見・思考・認知・知能・知覚・意欲・感情・自我の機能と障害、精神症状分類 第8回 精神状態の査定2(MSE)(須賀原) ・事例を用いた精神症状アセスメントの実際、演習 第9回 尺度を用いた精神症状のアセスメント(須賀原) ・精神症状尺度BPRS、PANSSについての理解と、事例に精神症状尺度を用いてのアセスメントの実際 第10回 臨床心理アセスメント(櫻田) ・臨床心理アセスメントの目的、手法としての行動観察法、面接法、心理検査方法と種類(知能・発達・性格検査、投影法、作業法、描写法) 第11回 心身相関に関するアセスメントと看護への応用(山之内・須賀原) ・自律神経系の生体反応に関する知識、心身相互作用のアセスメント、バイオフィードバック 第12回 心身相関に関するアセスメント法に関する演習(山之内・須賀原) ・自律神経系の生体反応に関する機器を用いたアセスメントの実際 第13回 症状と心理社会生活機能の全体的評定(須賀原) ・GAFの理解と、事例を用いた全般的状態のアセスメントの実際 第14回 社会生活評価尺度の理解(須賀原) ・クオリティ・オブ・ライフ、回復、自己効力感尺度等社会生活をアセスメントする評価尺度の理解、事例を用いた評価の実際 第15回 精神、身体状態の包括的評価の実際と今後の学習課題の明確化(山之内・須賀原) ・複数のアセスメント法を用いて、複合的症状を有する精神障害事例への臨床的判断について検討する |
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Evaluation Methods and Policy | 授業の出席・参加状況40%、プレゼンテーション30%、レポート内容30%により総合的に評価する。 | |||
Course Requirements | 高度実践研究者養成プログラム専門看護師課程:精神看護学を専攻している者であること。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
授業時間内に詳細は提示する。各講師の提示する課題を確認し、事前・事後の自己学習を主体的に行うこと。 ディスカッションとプレゼンテーションにて授業を進めていくため、積極的に参加すること。 |
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Textbooks | Textbooks/References | 各講師が適宜、指定する資料および文献 | ||
References, etc. |
野村総一郎・樋口輝彦監修、尾崎紀夫・朝田隆・村井俊哉編、標準精神医学第6版、医学書院、2015 宇佐美しおり、野末聖香他、精神看護スペシャリストに必要な理論と技法、日本看護協会出版会、2009 若村智子:生体リズムと健康、丸善出版、2007 村井俊哉、天谷真奈美他、看護学生や対人援助職のためのメンタルヘルスアセスメントとかかわり方、新宿スタジオ、2016 川野 雅資:精神症状のアセスメントとケアプラン 32の症状とエビデンス集、メヂカルフレンド社、2012 稲岡文昭他:看護学双書 精神看護 第2版、文光堂、2004 |