がん看護学演習I

Numbering Code G-MED22 5M303 SJ94 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 1st year master's students Target Student
Language Japanese Day/Period
Instructor name IZAWA TOMOKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor)
TAMURA KEIKO (Graduate School of Medicine Professor)
Tsuneto Satoru (Graduate School of Medicine Professor)
SHIRAI YUKI (Graduate School of Medicine Associate Professor)
TANIMUKAI HITOSHI (Graduate School of Medicine Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 概要:がんの病態生理を踏まえて、シミュレーションを通して診断に必要なヘルスアセスメント、がん治療の有害事象の緩和方法について理解を深める。緩和ケアチームにおいて医師の診療に同行し、フィジカルアセスメントによる診断、病態や治療に関する説明の実際、多職種カンファレンスの実際を理解する。加えて、高度看護実践における包括的アセスメントについて考察する。

目的:シミュレーション実習や有害事象の緩和方法についての事例検討、医師による診察や診断場面、多職種カンファレンスを通して、がんの診断から治療までのプロセスを理解する。そのプロセスを踏まえて、高度がん看護実践に必要なヘルスアセスメントを習得する能力を高め、全人的側面を見据えた看護の包括的アセスメントの基盤となる知識や技術を習得する。
Course Goals 1. 血液データや画像、病理組織などからがんの病態を理解し、シミュレーション実習を通して患者のヘルスアセスメントを理解する
2. がん治療に伴う有害事象に対する緩和ケア方法について、事例検討を通して理解する
3.がん診療を行う医師によるフィジカルアセスメントに同行し、病態の理解と身体所見をどのように統合させて病態把握を行っているのかを理解する
4. 病態や有害事象の緩和、フィジカルアセスメント方法を理解した上で、全人的側面を見据えた看護の包括的アセスメントを探求する
Schedule and Contents 第1回 オリエンテーション 演習課題の明確化(井沢)

第2回~第10回 模擬事例を用いたヘルスアセスメント
 第2回~4回 模擬事例(がん患者;消化器系)を用いたヘルスアセスメント①(田村・白井・井沢)
模擬事例を用いて、患者の病態生理を明らかにし、必要とされるフィジカルアセスメントについてシミュレーション実習を通して検討する。さらに心理、社会的問題を踏まえたヘルスアセスメントを実施する。

第5回~7回 模擬事例(がん患者;呼吸器系)を用いたヘルスアセスメント②(田村・白井・井沢)
模擬事例を用いて、患者の病態生理を明らかにし、必要とされるフィジカルアセスメントについてシミュレーション実習を通して検討する。さらに心理、社会的問題を踏まえたヘルスアセスメントを実施する。

第8回~10回 模擬事例(がん患者;運動・筋骨格系)を用いたヘルスアセスメント③(田村・白井・井沢)
模擬事例を用いて、患者の病態生理を明らかにし、必要とされるフィジカルアセスメントについてシミュレーション実習を通して検討する。さらに心理、社会的問題を踏まえたヘルスアセスメントを実施する。

第11~18回 有害事象の緩和
①治療時期、②治療終了後の晩期の時期における有害事象の緩和方法について、事例検討を通して理解する。
 第11回 治療時期①:分子標的治療薬及び免疫チェックポイント阻害剤に関するケア方法(浅野)
 第12回 治療時期②:薬物療法に付随する骨髄抑制に関するケア方法(浅野)
 第13・14回治療時期③遺伝診断・治療に関するケア方法(村上)
 第15・16回 治療終了後の晩期②:放射線照射後の晩期症状 粘膜障害・皮膚障害のケア方法(橋口)
 第17・18回 治療終了後の晩期③:薬物療法による末梢神経症状に関するケア方法(井沢)

第19回~28回 緩和ケアチームの医師の診察に同行し病態生理とフィジカルアセスメントの実際を学ぶ(恒藤、谷向)
緩和ケアチームの医師(身体・精神)の診察に同行し、診断時の患者の身体所見の確認(画像や血液データ、病理を統合したアセスメント)、問診や、触診、視診によるフィジカルアセスメントを理解する。またどのような点に配慮してコミュニケーションをとり、アセスメントをしているかを学ぶ。多職種カンファレンスに参加し、全人的視点をもった援助の方向性を決定するプロセスを学ぶ。

第29・第30回 事例を用いた包括的アセスメントについて検討 (田村、白井、井沢)
緩和ケアチーム同行で見学した緩和医療を必要とする事例(症状緩和や有害事象の緩和)の病態生理とヘルスアセスメントについてまとめ、プレゼンテーションを行う。プレゼンテーションした事例を通して、包括的アセスメントについて検討する。
Evaluation Methods and Policy 演習参加状況50%、プレゼンテーション力30%、レポート内容20%により総合的に評価する。
Course Requirements 共通科目B、がん看護学特論Ⅰとの連動により理解を深める。がん看護学高度実践実習Ⅰとの連動でさらに患者の病態生理やヘルスアセスメントの理解を深める。
Study outside of Class (preparation and review) ・学生は既習の知識の活用、文献検索等の自己学習をした上で主体的かつ能動的に演習に参加する。
・演習の後半は、京都大学医学部附属病院 緩和ケアチームのコンサルテーション活動に同行する。
・授業時間と同等以上の時間をかけて自己学習、復習をすること。
Textbooks Textbooks/References 緩和ケアエッセンシャルドラッグ第3版, 恒藤暁、岡本禎晃編, (医学書院、2014)
References, etc. ベイツ診察法 第2版, 福井次矢、井部俊子、山内豊明監修, (メディカル・サイエンス・インターナショナル、2015)
専門家をめざす人のための緩和医療学, 日本緩和医療学会編, (南江堂、2014)
精神腫瘍学クリニカルエッセンス, 日本総合病院精神医学がん対策委員会監修 小川朝生/内富庸介編, (創造出版、2012)
各講師の指定する資料および文献
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