緩和ケア特論II

Numbering Code G-MED22 5M302 LJ94 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 1st year master's students Target Student
Language Japanese Day/Period
Instructor name TAMURA KEIKO (Graduate School of Medicine Professor)
IZAWA TOMOKO (Graduate School of Medicine Assistant Professor)
OKUNO YASUSHI (Graduate School of Medicine Professor)
SHIRAI YUKI (Graduate School of Medicine Associate Professor)
MATSUOKA MARI (Graduate School of Medicine Associate Professor)
TANIMUKAI HITOSHI (Graduate School of Medicine Associate Professor)
TABATA AMI (Graduate School of Medicine Senior Lecturer)
FURUTANI KAZUNORI (Graduate School of Medicine Assistant Professor)
KUMAMURA AYAKO (Graduate School of Medicine)
MURAKAMI HIROMI (Graduate School of Medicine)
Outline and Purpose of the Course 概要:がん患者・家族が抱えるトータルペインに対するケアの視点やアプローチについて、講義・課題を通して学びを深める。さらに、緩和ケアの対象や時期ごとの緩和ケア提供体制のあり方と課題について学習し、緩和ケアの質の向上を目指したがん看護専門看護師の役割について検討する。

目的:緩和ケアの基盤となるコミュニケーションとチーム・アプローチを学習したうえで、がん患者と家族の苦痛をケアし、希望を支える多様な緩和ケア提供体制のあり方について対象と時期ごとに理解を深め、患者・家族を支える緩和ケアを包括的に理解する。がん患者と家族のトータルペインをとらえ、エビデンスに基づく包括的ケアを開発する能力や、患者・家族のQOLの維持・向上を目指したアプローチについて探求するとともに、緩和ケア領域の研究結果を臨床実践へ応用させていく方法について習得する。
Course Goals 1. コミュニケーション・スキルや意思決定支援の方法について学び、実践への適用を検討する
2. チーム・ビルディングとチーム・アプローチの方法について学び、実践への適用を検討する
3. がん患者家族が抱える苦悩に対するケアについて知識を習得し、実践への適用を検討する
4.在宅療養支援や地域連携の実際と課題について理解する
5.在宅緩和ケアの実際と課題について理解する
6.「食」「リハビリテーション」など、患者・家族の希望を支える緩和ケア提供体制のあり方とその課題について理解する
7.エンド・オブ・ライフ・ケアについて知識を習得し、実践への適用を検討する
8.緩和ケアにおける鎮静について知識を習得し、倫理的問題や意思決定支援について思考を深める
9.終末期がん患者のスピリチュアルペインとそのケアについて知識を習得し、実践への適用を検討する
10.がん患者の遺族ケアについて知識を習得し、実践への適用を検討する
11.高齢(認知症)がん患者へのケアについて知識を習得し、意思決定や倫理的問題について思考を深める
12.AYA世代のがん患者へのケアや就学・就労支援について学び、課題やアプローチ方法について検討する
13.緩和ケア領域の研究について手法や結果、課題を理解し、実践への適用や将来的な研究の必要性について検討する
14.到達目標1-13を通して、がん患者を支える緩和ケアを包括的に理解し、緩和ケア領域におけるがん看護専門看護師のケアやケア開発能力について探求する
Schedule and Contents 第1回 オリエンテーション、 コミュニケーション・意思決定支援(白井)
オリエンテーション:本講義の概要・目的、目標、進め方等について説明
コミュニケーション・スキルや意思決定支援に関する先行研究の紹介と実践への適用

第2回 緩和ケアにおけるチーム・アプローチ(谷向)
緩和ケアにおけるチーム・アプローチの実際と効果的アプローチを目指したチーム・ビルディング

第3回 緩和ケアにおける家族ケア(吉田)
がん患者家族に関する先行研究の紹介と緩和ケアにおけるがん患者家族に焦点をあてたケア

第4回 在宅療養支援と地域連携(隈村)
がん患者の緩和ケアを主目的とした退院・転院支援、在宅療養支援の実際とそのバリア

第5回 在宅緩和ケア(占部)
在宅における緩和ケア提供の実際と課題、地域ネットワークにおける在宅緩和ケア提供施設の役割

第6回 緩和ケアと「食」(細見)
緩和ケアにおける食の意義と効果、患者の希望を叶える「食」提供への取り組み

第7回 緩和ケアとリハビリテーション(田畑)
緩和ケアにおけるリハビリテーションの意義と効果、リハビリテーションの実践方法

第8回 エンド・オブ・ライフ・ケア(田村)
臨死期の症状アセスメントと患者・家族へのケア

第9回 緩和ケアにおける鎮静(白井)
がん終末期における鎮静の現状と倫理的問題、問題を解決するためのアプローチ

第10回 終末期がん患者へのスピリチュアルケア(田村)   
終末期がん患者のスピリチュアルな側面の理解とスピリチュアルケア

第11回 悲嘆と遺族ケア(米虫)
がん患者家族の悲嘆・苦悩に対するグリーフケアと遺族ケア

第12回 高齢がん患者への緩和ケア(古谷)
高齢がん患者の特徴・リスクとそのケア、認知機能低下がもたらす問題とアプローチ

第13回 AYA世代のがん患者への緩和ケア(松岡)
AYA世代のがん患者の特徴と、看護

第14回 緩和ケアにおける研究の看護援助への応用(奥野、白井)
緩和ケア領域における研究のバリアと可能性
緩和ケア領域の研究の看護援助への応用について、キー論文を引用しながら学生主体での発表・討議を行う。

第15回 緩和ケアにおけるがん看護専門看護師の役割(井沢)
Evaluation Methods and Policy 参加状況60%、プレゼンテーション力10%、レポート内容30%により総合的に評価する。
Course Requirements 共通科目AおよびB、がん看護学特論Ⅰ・Ⅲおよびがん看護学演習Ⅰ・Ⅱとの連動により理解を深める。がん看護学高度実践実習Ⅱ・Ⅲaの前提となる。
Study outside of Class (preparation and review) 学生は各回の講義内容について自己学習したうえで、主体的かつ能動的に講義に参加する。授業時間と同等以上の時間をかけて自己学習、復習をすること。
Textbooks Textbooks/References 各講師の指定する資料および文献
References, etc. Palliative Care Nursing (4 ed.), ・Marianne Matzo, Deborah Witt Sherman ed, (Springer Publishing Company, 2014), ISBN:0826196357
Oxford textbook of Palliative Nursing (4 ed.), Betty R. Ferrell, Nessa Coyle, and Judith Paice ed, (Oxford University press,2015), ISBN:0199332347
悲嘆学入門, 坂口幸弘, (昭和堂, 2010), ISBN:9784812210154
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