5236003History of Western Philosophy (Special Lectures)
Numbering Code | G-LET04 65236 LJ34 | Year/Term | 2022 ・ Intensive, First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Intensive | |
Instructor name | ITABASHI YUJIN (Part-time Lecturer) | |||
Outline and Purpose of the Course | 後期西田哲学に身体論が展開されていることはよく知られている。しかしこの身体論に焦点を当てた研究成果はまだ多くない。なぜであろうか。西田哲学の出発点は処女作『善の研究』であるが、この『善の研究』にある身体論には注目されてこなかった。そして『善の研究』の身体論から理解してゆかない限り、後期西田哲学の身体論の意義とその射程も明らかにならないであろう。しかも西田哲学の身体論は一貫して、現代日本の身体を取り巻く状況に対して鋭い問題提起を突きつけてくる。初期・後期の西田哲学の身体論を理解し、それを現代の身体の状況と照らし合わせるために、以上の問題意識に基づいた拙著『こわばる身体がほどけるとき』を講読する。あわせて拙著が依拠する西田の著作をも具体的に検討し、そのうえで参加者で積極的に議論したい。拙著については、もう一度中心線を骨太に描き直すと共に、拙著には盛り込めなかった、多様な伏線をできる限り追ってみたい。 | |||
Course Goals |
・西田哲学の思想の骨格と身体論の内容について理解し議論できるようになる。 ・現代の身体の状況を哲学的に理解し議論できるようになる。 ・現代に対する西田哲学の意義と射程を自分自身で理解し説明できるようになる。 |
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Schedule and Contents |
第1回 ガイダンス 第2回 現代の身体の状況 第3回 『善の研究』における「経験の場」(1) 第4回 『善の研究』における「経験の場」(2) 第5回 『善の研究』における「身体」 第6回 『善の研究』における「唯一実在の分化発展」 第7回 『善の研究』における「主観的自己」と生 第8回 『善の研究』の身体論の持つ意義 第9回 前半のまとめと中期西田哲学 第10回 後期西田哲学における「経験の場」と「制作」(1) 第11回 後期西田哲学における「経験の場」と「制作」(2) 第12回 後期西田哲学における「身体」(1) 第13回 後期西田哲学における「身体」(2) 第14回 西田哲学の身体論の現代的意義(1) 第15回 西田哲学の身体論の現代的意義(2) |
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Evaluation Methods and Policy |
・平常点で評価する。 ・議論への積極的な取り組み40%、授業内での発言内容30%、小レポート30%。 |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | テクスト(教科書)の各回の講読範囲となる箇所を事前に読んでおくこと。集中講義なので、第1回授業開始前に、テクスト全体を最後まで通読しておくことが望ましい。 | |||
Textbooks | Textbooks/References |
こわばる身体がほどけるとき, 板橋勇仁, (現代書館) 善の研究, 西田幾多郎, (岩波文庫) |
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References, etc. |
西田幾多郎哲学論集Ⅰ, 西田幾多郎, (岩波文庫) 西田幾多郎哲学論集Ⅱ, 西田幾多郎, (岩波文庫) 西田幾多郎哲学論集Ⅲ, 西田幾多郎, (岩波文庫) その他の文献については授業中に紹介する。 |