5245005History of Western Philosophy

Numbering Code G-LET04 75245 SJ34 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.5
Instructor name NAKAGAWA AKITOSHI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course ドイツ古典哲学の主要思想に関する知見を深め、ドイツ語で書かれた原典の読解能力を高める目的で、ヨハン・ゴットリープ・フィヒテの『自然法の基礎』(1796/97年)の精読を行なう。『自然法の基礎』はイェーナ大学教授時代(いわゆるイェーナ期)フィヒテの哲学体系のうち、第一哲学を補完する応用哲学の主要部門に該当する書物である。特に、他者(「私以外の他の有限な理性的存在者」)や自然、相互承認に関する議論を展開したものとしては、カントを継承するとともに、シェリングに屹立し、ヘーゲルの先駆をなすものと解される、カント以後のドイツ古典哲学の問題状況を知るための基本文献である。この授業では毎週、輪読形式でその精読を行なう。出席者は必ず予習をして臨み、訳読を行なうとともに、それに加えて、予め担当者を決め、授業冒頭で前回のプロトコルを発表することとする。今学期は、自由な理性的存在者同士の共同性(「法関係」)の概念の生成を論じる「第1部 法概念の演繹」の主要箇所にあたる後半部分を読んでいく。
Course Goals イェーナ期フィヒテの法哲学をはじめとするドイツ古典哲学の主要思想に関する知見を深める。
ドイツ語テキストの読解力を養う。
Schedule and Contents 第1回 イントロダクション
イェーナ期フィヒテの哲学体系構想および『自然法の基礎』「第1部」の概要を説明する。使用すべきテキスト・辞書および基本的な概説書・注釈書などを紹介し、授業の進め方と準備・発表の方法を周知する。
第2回~第14回 『自然法の基礎』「第1部」の精読
「授業の概要・目的」で示した方式によって、『自然法の基礎』「第1部」を精読し、内容について討論する。読解個所の難易度と担当者の習熟度によって進度は大きく異なってくるため、毎回の予定を示すことはできないが、おおむね「哲学文庫」版テキスト(PhB 256、ドイツ語)の2ページ程度を読み進めることになる。
第15回 まとめ
精読の成果をまとめ、残された課題や疑問点について全員で議論する。切りのよいところまで読了できなかった場合、この回を補充に充てることもある。
Evaluation Methods and Policy 読解および討論への積極的な参加(50点)、プロトコルの発表(50点)により評価する。
Course Requirements 精読対象のテキストはドイツ語で書かれているため、ドイツ語の基礎文法を修得していることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 毎回、読解箇所を十分に訳読するための予習、および各自の理解・問題意識の精度を上げるための復習を行なうこと。
Textbooks Textbooks/References Grundlage des Naturrechts nach den Prinzipien der Wissenschaftslehre. PhB 256, Johann Gottlieb Fichte, (Felix Meiner Verlag,1979), ISBN:9783787304738, 使用テキストは授業初回時に配布します。
References, etc. Foundations of Natural Right, Johann Gottlieb Fichte, (Cambridge University Press, 2000), ISBN:0521575915
Fichtes Lehre vom Rechtsverhältnis, Michael Kahlo u.a. (Hrsg.), (Vittorio Klostermann Verlag, 1992), ISBN:3465025342
Fichte lesen, Günter Zöller, (frommann holzboog Verlag, 2013), ISBN:9783772822414
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