5531006Philosophy of Religion (Special Lectures)

Numbering Code G-LET07 65531 LJ34 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type special lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.5
Instructor name IHARAGI DAISUKE (Graduate School of Letters Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 前世紀に独創的な「生の現象学」を打ち立てた哲学者ミシェル・アンリ(1922-2002)は今年、生誕100年、死後20年を同時に迎える。これを記念して、本授業では、アンリ哲学の総体的評価を遂行するとともに、そこから引き出しうる発展的議論のいくつかを提起するつもりである。
かつて「フランス現象学の神学的転回」の一翼を担う人物と目されていたアンリであるが、その思想に見られる「神学的」要素も、「現象学」的要素も、一義的に画定することはできない。授業ではこのような複雑さを考慮しつつ、初学者向けにアンリ思想の基礎理論を一通り説明したあと、場合によってはアンリ自身が目指していた議論の意図からも外れる形で、その応用可能性を探ってみたい。
Course Goals 1.ミシェル・アンリの哲学思想を正確に理解し、その特性を把握する。
2.現代フランス現象学と宗教哲学との関係性を洞察した上で、前者を後者に適用しつつ思索することができる。
3.複数の相互に関連する哲学的諸概念の学習や研究を通して、各人が自らの考えを展開できるようになる。
Schedule and Contents 初回は導入に当てる。第2回から徐々に本格的議論に入ってゆくが、講義の性質上、各サブトピックに対して【 】で指示した週数を充てる。各々を論じるのに時間が足りない場合は、問題を深く掘り下げてゆく目的で、週数を調整・変更する可能性がある。

1.イントロダクション【1週】
2.アンリ哲学の基本線:内在と情感性【3週】
3.アンリ哲学の転回点:他者と宗教性【3週】
4.社会理論としての内在論【1週】
5.自己触発の意味と拡張【3週】
6.問われる身体【3週】
7.フィードバック【1週】

※フィードバックの方法は授業中に説明します。
Evaluation Methods and Policy 学期末のレポートにより、到達目標の達成度に基づいて評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 初回授業時に必要な基本文献を紹介するので、その中から各人の関心に基づいてテクストを選び、少しでも目を通しておくと授業の理解が深まるだろう。授業後は、その講義内容を復習することで、自らの学習や研究に生かせるよう心がけてもらいたい。
References, etc. ミシェル・アンリ読本, , (法政大学出版局、2022年), 副読本として利用する予定。詳細は授業時に説明する。
ミシェル・アンリ:生の現象学入門, ポール・オーディ(川瀬雅也訳), (勁草書房, 2012年), ISBN:4-326-15423-4
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