7031018Archaeology (Special Lectures)
Numbering Code | G-LET27 67031 LJ38 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Tue.2 | |
Instructor name | MUKAI YUSUKE (Institute for Research in Humanities Associate Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course | 古代インドでは、釈迦の入滅後、その舎利(遺骨)を分配して各地に仏塔が建立されたと伝えられている。文献史料によれば、漢代には仏教が中国へと伝えられ、おそくとも三国時代には仏舎利も伝来していたという。ただし、現在のところ中国では、4世紀以前にさかのぼる仏舎利の遺物やその埋納遺構は確認されておらず、5世紀中葉の北魏の舎利容器が考古学的に確認できる最古の実例となっている。塔下に埋納された舎利とその荘厳具は、仏教にかかわる諸文化のなかでも、かなり保守的な側面をもつ一方で、6~7世紀になると塔下の舎利埋納施設は大きな変化をとげる。この講義では、仏塔への仏舎利埋納を手がかりとして、インド・ガンダーラから中国への仏塔伝来、そして朝鮮半島・日本列島への東伝の具体的様相をさぐる。それにより、アジア地域に通底する仏舎利埋納の伝統と、中国や日本の仏塔の特質を明確にすることを目指す。 | |||
Course Goals | 仏教東伝の過程においては、中国に伝来し、中国で変容をとげた仏教文化が、東アジア各地へとひろがっていった。この講義では、仏塔への舎利埋納を主要な題材として、仏教寺院の中国的変容、そして朝鮮半島から日本列島への伝播と変容の過程を理解することを目標としている。また、この時代の仏教寺院を研究するためには、考古資料のみならず、文献史料・図像資料をあわせて検討することが必要であり、歴史考古学・美術考古学の方法論や課題を学ぶことを本講義のもうひとつの目標としたい。 | |||
Schedule and Contents |
①仏塔と仏舎利の研究の諸問題 ②インド仏塔の舎利埋納 ③ガンダーラ仏塔の舎利埋納 ④中国に伝来した仏舎利 ⑤東晋・南朝の舎利埋納と舎利容器 ⑥北魏興安二年舎利石函の図像学 ⑦北魏太和五年石函の調査と研究 ⑧東魏・北斉仏塔の舎利埋納 ⑨百済仏塔の舎利埋納 ⑩新羅仏塔の舎利埋納 ⑪隋代仏塔の舎利埋納 ⑫地宮の成立 ⑬仏塔と墓塔 ⑭法門寺の発見 ⑮仏塔と仏舎利の伝来 |
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Evaluation Methods and Policy | 平常点20%と学期末レポート80%をあわせて評価する | |||
Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 日頃から自身の専門以外のさまざまな学問分野に目を向けるとともに、学内外の博物館施設などを利用して積極的に実物資料を見学するよう努めること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 毎回レジュメを配布する。 | ||
References, etc. | 中国初期仏塔の研究, 向井佑介, (臨川書店,2020年), ISBN:9784653044390 |