1541005History of Chinese Philosophy (Seminars)
Numbering Code | G-LET12 71541 SJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Seminar |
Target Year | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Fri.2 |
Instructor name | NAKA SUMIO (Part-time Lecturer) | ||
Outline and Purpose of the Course |
朱熹『大学章句』は60歳でひとまず脱稿するが、朱熹はその後も改訂を繰り返し、その改訂作業は死の3日前にまで及んだ。今日に伝わる『四書章句集注』には興国本と淳祐本の2系統が有り、そのいずれもが朱熹による幾多の改訂を経た最終稿(晩年絶筆)であると見なされている。ただ両本には重大な点で異同が有り、その異同を含んだまま両本をともに晩年絶筆本と見なすことには問題が有ろう。また呉志忠は両本のうち淳祐本が勝るとしてこれを底本としたため、呉志忠校本に拠った芸文印書館本、中文出版社本、中華書局本(新編諸子集成本)は、いずれも淳祐本系統である。ただ淳祐本を採った呉志忠の判断の妥当性も、改めて検討する必要が有る。 授業ではこのような問題意識のもとに、呉志忠の「附攷序」「四書章句附攷」巻1「大学」、「四書章句集注定本辨」を精読する。 |
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Course Goals | 資料の精読を通して校勘学の基礎を修得するとともに、『大学章句』の成立過程という、。朱子学の基礎的問題に対する知見を深め、最終的には興国本と淳祐本のいずれを晩年絶筆と見なすべきかについても、一定の見通しを得たいと考える。 | ||
Schedule and Contents |
○第1回 資料解説、関連資料紹介、担当者の割り振り。 ○第2回~第15回 資料講読。 ※フィードバックの方法については、授業時に指示する。 |
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Evaluation Methods and Policy | 漢文読解力、出典調査能力、論理的思考力などを総合的に評価する | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 呉志忠が指摘する諸本の異同につき、興国本系統と淳祐本系統に分けて異同状況を整理するとともに、「経筵講義」(『朱文公文集』巻15)所引『大学章句』との異同には特に留意する必要が有る。 |