8931004Media and Culture Studies
Numbering Code | G-LET37 68931 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | special lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Mon.3 | |
Instructor name | SATOU TAKUMI (Graduate School of Education Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
メディア論を中心に、現代社会における情報とコミュニケーションの変容を考察する。とくに、「メディア論とはメディア史である」という立場から、歴史社会学的な視点を重視する。具体的には以下3つの「通説」あるいは「常識」の批判的検討を中心に考察し、メディア論的思考の理解を深める。 ①「メディアは、人々のコミュニケーションを豊かにする。」 ⇒マス・コミュニケーション研究が戦時動員体制という20世紀パラダイムにおいて構築されてきた経緯を検討する。 ②「世論を重視する政治が、正しい民主主義である。」⇒大衆社会における「輿論の世論化」を検討し、「世論の輿論化」の可能性を探る。 ③「日本のメディアは特殊である。」⇒現代日本のメディア環境を、世界システムの同時代性の中で比較検討し、現代社会への批判的視座の獲得を目指す。 |
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Course Goals | メディア文化学の基本をなす比較メディア論の研究パラダイムがどのように形成されたかを理解し,その視点から個別のメディアの歴史を吟味し,現代社会の合意形成システムを分析することができるようになる。 | |||
Schedule and Contents |
第1-2回 メディア社会とは何か 第3回 メディア史としてのコミュニケーション研究 第4回 メディア都市の成立 第5回 出版資本主義と近代精神 第6回 大衆新聞の成立 第7回 視覚人間の国民化 第8回 宣伝のシステム化と動員のメディア 第9回 ラジオとファシスト的公共性 第10回 トーキー映画と総力戦体制 第11回 テレビによるシステム統合 第12回 情報化の未来史 第13回 脱・情報社会へ 第14回 総論・試験 第15回 フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 定期試験(80%)とコメントペーパーなど(20%)。定期試験の方式については、講義中に説明する。 | |||
Course Requirements | メディアに関心があり、情報への感度が高いこと。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) | テキスト『現代メディア史 新版』各章の第一節、第二節を読んで授業に出席すること。 各メディアについて『メディア論の名著30』の関連文献を中心に、発展的な学習を心掛けること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References |
現代メディア史, 佐藤卓己, (岩波テキストブックス), ISBN: 9784000289207, 中国からの留学生は佐藤卓己 『現代伝媒史』(北京大学世界伝播学経典教材中文版・ただし旧版の翻訳)北京大学出版社2004年を利用してもよい。 メディア論の名著30, 佐藤卓己, (ちくま新書), ISBN:9784480073525, メディア文化学を学ぶ上で基本となる文献を紹介、解説している。 |
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References, etc. |
ファシスト的公共性―総力戦体制のメディア学, 佐藤卓己, (岩波書店), ISBN:9784000612609, メディア学をより深く学びたい人のために。 ヒューマニティーズ 歴史学, 佐藤卓己, (岩波書店), ISBN: 9784000283229, メディア史=メディア論の発想法について、参照のこと。 メディア社会―現代を読み解く視点, 佐藤卓己, (岩波新書), ISBN:9784004310228, 『現代メディア史』のサブ・テキストとして一般向けに書かれたもの 流言のメディア史, 佐藤卓己, (岩波新書), ISBN: 9784004317647, 現代のメディア・リテラシーの実践に向けて。 |
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Related URL |
メディア文化論研究室HP 佐藤卓己研究室 |