8941002Media and Culture Studies

Numbering Code G-LET37 78941 SJ36 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.4
Instructor name MATSUNAGA SINJI (Graduate School of Letters Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 現代英語圏で主流の美学・芸術哲学(いわゆる分析美学)は、ある種の思考の割り切り(単純化と明晰さ)をベースにしつつ、活発な議論(批判と反論の応酬)を通じて協働的に美・芸術・文化・感性についての理解を深めていくことを特徴とする。

この演習では、インターネット上などで議論されがちなものも含めた身近な文化のトピックを取り上げつつ、メディア文化を理解・研究するためのひとつの手法として、哲学的な文化研究の視点や論じ方を学ぶ。

具体的に取り上げる文化は、教員の専門であるビデオゲーム(コンピュータゲーム、デジタルゲーム、いわゆるゲームのこと)を主に想定しているが、それ以外の文化実践も適宜取り上げる。

授業の補助ツールとしてSlackを利用する予定。
Course Goals ・分析美学の見方や議論のスタイルに触れる。
・理論を具体的な文化実践に適用することの意義・利点・限界について考える。
・より実証ベースの研究にとって理論がどのような役割を持ちうるかについて考える。
・どのような問いが研究として成り立つのか、どのような問いに対してどのような手法が適切なのかについて考える。
Schedule and Contents 第1回 ガイダンス
第2~14回 議論と解説(以下参照)
第15回 フィードバック

第2~14回は基本的に以下の形式で進める予定。

①Slackで課題文献を提示する。
②次回授業日までに課題文献を読んでもらい、Slackにコメント(意見・疑問・批判など)を書き込んでもらう。
③授業当日は、Slackの書き込みをもとに教員が関連するトピックや先行研究を紹介する。場合によっては、自身の書き込みについて学生に簡単なプレゼンテーションをしてもらう可能性もある。

2~3週を1サイクルとして①~③を繰り返す。課題文献は、短めの論文やインターネット上の記事を考えている。

課題文献や取り上げる話題については柔軟に選定するが、少なくとも以下の論点は含まれる予定。

・定義の問題:ある文化的カテゴリーについて「~とは何か」という問いは成立するのか。またそれを問う意義は何か。
・作品の評価:作品に対する「好き嫌い」と作品の「良し悪し」はどうちがうのか(本当にちがうのか)。作品のレビューは何をしているのか。
・文化史記述:ある文化の歴史記述と作品の価値づけはどのように関係しているのか。「古典」とは何か。
・作品の解釈:作品を解釈する際に、作者の意図を気にする必要はあるのか。あるいはそもそも作品の解釈とは何をすることなのか。
・作品の分析:作品を要素に分解して扱うことの意義は何か。それをする際にどのような理論を使うのが適切なのか。
Evaluation Methods and Policy 期末レポート:60%
平常点:40%

期末レポートの課題は「授業内で出た話題に関連して自分で問いを設定し、人を納得させられるような議論を経て答えを示しなさい(字数自由)」のようなものになる予定。

平常点は授業やSlackの書き込みにおける積極的な参加度で評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 上記「授業計画と内容」に記載の通り、2~3週ごとに提示される課題文献の読解とそれに対するコメントが求められる。

また、Slack上の他の学生の書き込みについても目を通し、意見や疑問などがあればコメントしたりそれに応答したりするなど、積極的に議論に参加する態度を持って授業に臨むことが望ましい。
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