Commercial Law IA

Numbering Code G-LAW10 7B453 OJ41 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type lecture and seminar
Target Year Doctoral students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.3
Instructor name SHIRAI MASAKAZU (Graduate School of Law Professor)
Outline and Purpose of the Course 米国で公表された会社法の基礎理論に関する重要論文(英語)を読み、会社法分野における理論的な問題について深く考察することを目的とする。具体的なテーマとしては、①コーポレート・ガバナンスにおいて社外取締役が果たす機能の分析、②株主の議決権行使に関して問題提起され始めたインセンティブ構造の歪み、③ヘッジファンド・アクティビズムの長所と問題点を取り上げる予定である。
Course Goals 会社法分野における理論的な問題に関する重要トピックを深く掘り下げて考察することで、近時の会社法学が取り組むべき課題を把握するとともに、会社法理論についての理解を深める。また、既存の法制度がどのようなものかを学習する(暗記する)だけの姿勢から脱却し、法制度を政策的観点から理論的に分析する姿勢を身につける。
Schedule and Contents 授業の各回につき25-30頁程度の英語文献を取り上げて内容を検討する(したがって、半期で合計400頁程度の英語文献に目を通し、その内容を深く理解することになる)。報告者は、文献の内容を要約したレジュメ(分量が多いので逐語訳は不要であり、全体としてどのようなことが述べられているかを、議論の流れを押さえつつ正確かつ簡潔に記述したものでよい)を作成・配布し、そのレジュメに沿って議論する。報告者ではない参加者も、毎回、文献を丁寧に読み込んだ上でその内容を自らの手元メモに必ず整理し、議論の構造を十分に理解した上で本授業に臨むこととする。授業の当日は、報告者による文献の内容の報告の後、質疑および討論を行う。

取り上げる文献は、次の3つのものを予定している。各論文をそれぞれ4~5回程度の授業時間をかけて扱い、計14回実施する。第15回はフィードバック期間である。

1. Jeffrey N. Gordon, The Rise of Independent Directors in the United States, 1950-2005: Of Shareholder Value and Stock Market Prices, 59 STAN. L. REV. 1465 (2007)

2. Henry T.C. Hu & Bernard Black, The New Vote Buying: Empty Voting and Hidden (Morphable) Ownership, 79 S. CAL. L. REV. 811 (2006)

3. Marcel Kahan & Edward B. Rock, Hedge Funds in Corporate Governance and Corporate Control, 155 U. PA. L. REV. 1021 (2007)
Evaluation Methods and Policy 平常点評価(毎回の予習・準備の状況、授業への参加状況、報告の内容等)による。法学研究科が定める成績評価の方針に従って到達目標の達成度を評価する。
Course Requirements 授業に参加する者は、日本の会社法制に関する十分な知識を修得しており、法学に関する英語文献を正確かつ迅速に読みこなせる程度の英語力を有していることが求められる。
Study outside of Class (preparation and review) 報告者は、文献の内容を要約したレジュメを作成・配布する。報告者ではない参加者も、毎回、25-30ページ程度の英語文献を丁寧に読み込んだ上で、その内容を自らの手元メモという形で「必ず」整理し、論文が採用する議論の構造を十分に理解した上で、本授業に参加することとする。毎回の予習には、その者の英語論文の読解能力次第ではあるが、(1頁分を丁寧に読み込み、内容を手元メモに整理するのに例えば約30分かかるとして)15時間程度は必要になるものと思われる。なお、仮に受講生の数が少なく毎回の報告者の割当てができない場合は、手元メモとして各自で作成した内容を毎回の授業時に参加者の人数分コピーをして提出してもらい、その内容を授業時間中にそれぞれ口頭で説明してもらった上で、内容につき議論をする形で授業が進行することもある。
Textbooks Textbooks/References 本演習で使用する上記の各論文(合計3本)は、各自、初回の授業までにHein Online等を利用してダウンロードし、初回の授業に必ず持参すること。
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