英米文芸構造論A
Numbering Code | G-HUM34 5B061 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Tue.2 | |
Instructor name | HIRONO YUMIKO (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
19世紀以降のイギリス小説の発展に大きく寄与した作家ジェイン・オースティンの小説を読む。授業で取り上げる『高慢と偏見』(Pride and Prejudice, 1813)は、狭い近隣社会を舞台として、人間の高慢や偏見、俗物性といった弱点を鋭く諷刺した喜劇的な恋愛小説である。作品を読みながら、特に、テキストに含まれたアイロニーを解釈することを主眼としつつ、語りの技法、諷刺の精神、リアリズムの特色、性格・心理描写の方法などについて分析する。 なお、本科目は半期授業であるが、通年かけて継続的に同作品を読む予定なので、後期も引き続き「同科目B」を受講することが望ましい。 |
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Course Goals | 本授業の目標の第一は、小説作品を原書で通読し、かつテキストを精密に深く読むことのできる力を養うことである。第二は、ただ漫然と粗筋を追うのではなく、自分で着眼点を見出し、分析する練習を積むことである。受講者には、各自の専門にかかわらず、たんなる作品鑑賞の域を出て研究方法の取得を目指す(あるいはそのためのヒントを得る)という意識で臨んでもらいたい。 | |||
Schedule and Contents |
授業形態は「講義」に分類されるが、上記の授業目的を達成するためには、受講者自身が作品を読むことが前提となる。したがって、内容や着眼点に関する発表・議論など、受講者の主体的な授業参加を組み入れつつ講じてゆく形態をとりたいと考えている。 第1回 作家の伝記的紹介、および作品『高慢と偏見』誕生の背景となった時代・社会について説明。使用するテキスト、および注釈書などを紹介し、授業の進め方と準備・発表の方法を周知する。 第2回~第13回 テキスト『高慢と偏見』の精読。 授業では、毎回原則として2章ずつ進める予定である。発表者は、あらかじめ割り当てられた担当部分の内容を要約し、着眼点を発表する。それに基づいて質疑応答や議論を展開し、あわせて講義者による解説を行う。 第14回 まとめ 12回にわたる精読の成果をまとめ、今後の課題や疑問点について議論する。前期に進む予定の章まで読了できなかった場合、この回を補充に当てることもある。 第15回 フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 平常の授業への取り組み(40%)と学期末のレポート(60%)により、総合的に評価する。 | |||
Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 授業中に扱う範囲のテキストを、毎回予習して授業に臨むこと。発表担当者は、事前に指定された箇所の要旨と着眼点についてのレジュメを準備する(前日にまでに、授業担当教員に提出すること)。発表担当者以外は、PandAのリソースに掲載された発表者のレジュメをダウンロードして、授業中に参照できるように準備する。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | Pride and Prejudice (Penguin Classics), Jane Austen, (Penguin), ISBN:978-0-14-143951-8 | ||
References, etc. | 深読みジェイン・オースティン, 廣野由美子, (NHK出版) |