外国語教育測定評価論2

Numbering Code G-HUM34 5F032 LJ37 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name KANAMARU TOSHIYUKI (Institute for Liberal Arts and Sciences Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 外国語教育研究において,教授法や教材の効果などを実証する上で欠かせないのが,数理統計的な知識と手法です.この授業は,外国語教育学の量的研究に関わる論文で多く使われる分析手法,統計手法の理解と実践を目的とします.
外国語教育研究に限らず広く教育学や心理学で利用される統計手法は,さまざまな分野での研究を背景に発展してきた統計学の理論に基づいています.したがって,その理解には最低限の数学的知識も必要となります.量的研究では,正しい統計的知識を基に仮説の検証実験を組み立て,データを取って分析を行うことによって,初めて学問的な知識の積み重ねが可能となります.
本授業の受講を通して,論文で扱われている実験データを正しく解釈したり,仮説を正しく検証したりすることができるようになることを目指しています.
Course Goals ・記述統計の基礎知識を理解し,データの説明ができるようになる.
・推計統計の基礎知識を理解し,データの説明ができるようになる.
・平均を比較する統計的検定について理解し,データの検定ができるようになる.
・大量データに関する統計処理について理解し,データの分析ができるようになる.
・仮説に応じた実験デザインを行い,収集したデータを分析できるようになる.
Schedule and Contents 以下の各項目について講述する.各項目には,受講者の理解の程度を確認しながら,【 】で指示した週数を充てる.各項目・小項目の講義の順序は固定したものではなく,受講者の背景や理解の状況に応じて適切に対応する.講義の進め方については適宜,指示をして,受講者が予習をできるように十分に配慮する.また,各項目では,パソコンを用いた演習も行うので,各自,ノートパソコンを持参すること.

(1)量的研究の基礎概念【2週】:
   外国語教育研究における量的研究の概観
(2)記述統計,推計統計の基礎知識【3~4週】:
   測定の妥当性と信頼性
   記述統計量の記述と可視化
   統計的検定の基礎概念
(3)2変数以上の検定手法【3~4週】:
   t検定,カイ二乗検定,効果量,
   分散分析(一元配置,二元配置),
   主効果と交互作用,ノンパラメトリック検定
(4)大量データの分析【2~3週】:
   相関分析,回帰分析
   主成分分析,因子分析
   ラッシュモデル,項目反応理論
   コーパス分析,特徴語抽出
(5)実験計画と仮説検証【2~3週】:
   仮説に応じた実験のデザイン
   データの分析,結果の記述
   分析結果の発表
Evaluation Methods and Policy 授業での演習問題への取り組み結果(20%)と期末のレポート(80%)により総合的な評価を行う.
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 統計的概念や用語については,事前に予習の上,授業に臨むこと.
授業で取り扱った統計的手法の数学的理解のため,数式を使った復習を行うこと.
Textbooks Textbooks/References 外国語教育研究ハンドブック(改訂版), 竹内理/水本篤, (松柏社,2014), ISBN:978-4775402016
References, etc. 心理統計学の基礎, 南風原朝和, (有斐閣アルマ,2002), ISBN:978-4641121607
続・心理統計学の基礎, 南風原朝和, (有斐閣アルマ,2014), ISBN:978-464122041
伝えるための心理統計, 大久保街亜/岡田謙介, (勁草書房,2012), ISBN:978-4326250721
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