植物多様性科学演習1
Numbering Code | G-HUM36 5M022 SJ69 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Seminar | |
Target Year | Master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Tue.4 | |
Instructor name | SETOGUCHI HIROAKI (Graduate School of Global Environmental Studies Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
① 植物の多様性の実態 と 植物が進化を起こし多様性を形成するメカニズムについてについて,関連論文の抄読や研究発表をもとにして学習します。 ② 他の生物に関する関連論文(例えば犬の家畜化と形態の多様化に関する進化)も、興味深いものについては積極的に扱います。 ③ゼミの内容は、DNAをベースにした系統解析、集団遺伝学、進化学、ならびに保全生物学が中心です。 ④その一方で、生物の種多様性を規定する基準は標本です。私たちは伝統的な植物分類学も大切であると考えており、大学の博物館の標本庫で定期的に標本整理を行っています。ゼミにおいても2ヶ月に1回のペースで標本に触れてもらう機会をもち、分類学や多様性研究の基礎となる標本整備について学修することも目的にしています。 |
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Course Goals | 実験データに基づいて結果・考察をどのように読み取れるかについて学修する。また、論文の内容を鵜呑みにせずに批評的に考えることが出来るようにすることを目的にしています。 | |||
Schedule and Contents |
この演習の内容は,いわゆる「ゼミ」です。社会状況と大学の方針によっては、Zoomによる遠隔授業に変更する場合があります。 担当教員の研究室の大学院生とともに,植物の系統分類学や系統地理学を基盤とした進化多様性に関する研究論文や,研究発表をベースにして,討論や質問を重ねながら学習をします。 系統地理学とは,地球上の様々な場所に生息する生物種が,どのような歴史的経緯を辿って,現在のような地理的分布を得てきたのか,現在の生息環境に見られるように至ったのかについて,主にDNAデータの解析から明らかにしていく研究領域です。こうした系統地理学の結果に基づいて,地域ごとの環境に植物が適応進化していくメカニズムを明らかにする研究が,いま始まりつつあります。上記の「進化多様性に関する研究」とは,種分化を生み出すような,具体的な遺伝子の特定を行う研究などをさしています。 |
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Evaluation Methods and Policy | 出席状況や授業内での発言を組み合わせた平常点評価による。 | |||
Course Requirements | なし | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 1週間前に掲示を出すので、論文紹介の場合には事前に論文を入手して読んでおくことが望ましい。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 毎回、プリントを配布するが、社会状況によりZoomによる遠隔授業に変更する場合には、パーポイントファイルによる提示だけにする。 | ||
References, etc. |
森の分子生態学, 種生物学会, (文一総合出版), ISBN:ISBN-10: 4829921501, DNAを用いた集団遺伝学の入門書として適している。 系統地理学, 種生物学会, (文一総合出版), ISBN:ISBN-10: 4829962038, 系統地理学の研究を幅広く紹介した本である。 保全遺伝学入門, Frankham, R.F. 他, (文一総合出版), ISBN:978-4-8299-1067-2, 保全のみならず、集団遺伝学の入門書として優れている。 講義の中で紹介する |