イギリス近現代文化論3A
Numbering Code | G-HUM35 5J048 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Thu.3 | |
Instructor name | IKEDA HIROKO (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
文学と歴史:詩歌、民話、伝説、神話を通してアイルランド、イギリスの文学的伝統と歴史への理解を深める。イギリス諸島の文化的基層としてのケルト的伝統に注目する。 本講義は英語の教職免許の選択科目です。 |
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Course Goals |
イギリス諸島における言語的、文化的な多層性についての理解を深める。 リズムと言葉が織りなす緻密な言語芸術としての詩歌を英語やアイルランド語で味わう。 |
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Schedule and Contents |
第1回 言葉の力 - アイルランド語最古の詩と現代詩 第2回~11回 古来の伝承物語・信仰と文学作品 - 伝統の変容と再生のかたち イギリス諸島の神話・伝説・民話および民間信仰について、それらが生まれた背景としての歴史、社会事情を考察する。古来の物語の再生と変容の軌跡をたどり、その現代的意味を探る。 資料や作品の抜粋を元に講義する。 イギリス地域の詩の伝統の重要性に鑑み、主要な詩については背景事情を視野に入れて精密な解説を行う。音声、映像資料、画像を随時使用し、具体的なイメージを通じて作品の深い理解を目指す。具体的には以下のようなテーマを扱う。 ・吟遊詩人の伝統 (The bardic tradition) の現代的継承 - 魔力を帯びる詩の言葉 音楽のための言葉 (Words for music) 伝統音楽と新しい歌詞・詩の融合 現代詩と伝統音楽の融合 民謡から読み解く民衆の歴史 文学・詩の社会的影響力、現代における位置づけ ・ケルト神話の女性像 (Female images in Celtic myth and legend) から近現代女性詩人(modern/contemporary women poets)へ ケルト伝説の鬼婆・山姥・魔女・人魚の系譜 (Cailleach - hag - crone) 山姥 (Cailleach) の起源と現在 - 文学作品における Cailleach の変奏 「女性が詩人になる」というタブー - 初の『アイルランド女性文学史』 の出版 A History of Modern Irish Women's Literature. Heather Ingman and Clíona Ó Gallchoir, eds (Cambridge, Cambridge University Press, 2018) ― 作品の紹介と鑑賞 扱う詩人:エミリー・ブロンテ、クリスチナ・ロセッティ、エヴァン・ボーランド、ポーラ・ミーハン、ヌーラ・ニゴーノル、他 近年急速に進む女性詩人・女性作家の発掘、再評価、現代女性詩人の活躍に光を当てる ・ケルトの英雄伝説 (Heroic legends of the Celts)- アーサー王とクー・フリン逃避する「英雄」たち ― ケルトの神話伝説における「反英雄(アンチヒーロー)」の系譜(Anti-heroes from ancient Ireland) 戦場から逃避した王スウィーニーの伝説 「変身物語」を貫く真実 (Truth in the stories of metamorphosis) - 人から鳥へ、人魚から人へ、異類婚の物語とその現代的翻案 第12回 - 第13回 受講生によるプレゼン 第14回 総括と補足 第15回 フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy |
学期末レポート:講義で扱った題材から自由にテーマを選び、レポートを作成、締め切り厳守で提出。 講義毎に質問とコメントの時間を取るので、自由な観点からの積極的な発言を期待する。一人一回以上プレゼンも担当すること。レポートおよびプレゼンなどによる授業参加を総合的に判断して成績を出す。 レポート(40点)平常点(プレゼンも含む)(60点)を総合して評価する。 評価基準は、到達目標について、人間・環境学研究科の評価基準に従う。 |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 講義テーマに沿った英文資料を配布するため、指示した場合はあらかじめ目を通し、また授業後に読み直してレポートテーマの設定などに役立てることが望ましい。プレゼンの担当者は事前に準備すること。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 授業毎にハンドアウトを配布。PandAを活用。 | ||
References, etc. | 授業中に紹介する |