生活造形分析論1

Numbering Code G-HUM35 5J025 LJ38 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Master's students Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name MEIKO NAGASHIMA (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 前近代の日本から現代に伝えられた美術品のうち、漆器をとりあげて観察する。各時代の社会の上層部にあった人々は、着飾って食事をし、文芸に親しみ、神仏に祈る暮らしのなかで、身の回りの道具で特別感を演出し、他人との差異化を図り、自己を表現しながら、心を満たす工夫をし、そうした道具を財力の許す限りに美しく飾った。富者の暮らしを彩り、多くの作り手や商人の暮らしを支えた漆器から、どんな歴史が読み取れるだろうか。漆器の観察に必要な基礎的な技術を、実物を前にした博物館での講義を通じて身につけよう。
Course Goals 京都国立博物館の収蔵品を主な実例として、漆器の扱い方や観察の方法を身につける。それぞれの時代に特徴的な漆器の技法や文様、制作背景について理解を深める。作品と関連分野の先行研究とを結びつける方法を学ぶ。作品に対する自らの視点を持ち、理路整然と言語化できるようになる。
Schedule and Contents 初回をのぞき京都国立博物館で講義を行う。脆弱な漆器の扱いを学ぶにあたり、下記一覧のように保存状態のよい近代の漆器から時代を遡り、慣れたころに古代の漆器を熟覧しながら、それぞれの時代の作品を研究する。受講生の反応に応じて順序を変えたり、テーマの期間を伸縮したりすることがある。作品分析の小レポートを課すこともある。

※新型コロナウィルスの感染予防対策により、一部講義をリモートとし、文献購読やレポート提出を課し、対面講義が可能な折に集中講義を行う場合がある。

第1回 ガイダンス
第2回 漆工芸の基礎知識
第3~4回 幕末~近代の漆器
第5~7回 江戸時代の漆器
第8~10回 桃山時代の漆器
第11~13回 鎌倉~室町時代の漆器
第14回 平安時代の漆器
第15回 総括
Evaluation Methods and Policy 平常点とレポートの内容
Course Requirements 対面講義の折は、開講時間に京都国立博物館に来館できること。
作品を前にするときは、敬意と注意を以て臨み、担当教員の指示に従うこと。
Study outside of Class (preparation and review) 必要に応じて授業中に指示する。
References, etc. 漆工辞典, 漆工史学会編, (角川学芸出版)
漆芸品の鑑賞基礎知識, 小松大秀、加藤寛, (至文堂)
japan 蒔絵―宮殿を飾る 東洋の燦めき―, 京都国立博物館編, (読売新聞大阪本社)
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