現代社会論演習3
Numbering Code | G-HUM35 5G028 SJ43 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Seminar |
Target Year | Master's students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Fri.4 |
Instructor name | DAIKOKU KOUJI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor) | ||
Outline and Purpose of the Course | 現代資本制社会の構造と運動メカニズムを解明するための手続きとして、経済思想の歴史を、おもに貨幣と信用の視点から俯瞰する。アリストテレスから重商主義、重農主義、古典派経済学、マルクスを経て現代にいたるまでの経済思想を取り扱う。また経済思想の重要文献、および隣接諸分野の重要文献のなかから適当な文献を選び、輪読を行なう。 | ||
Course Goals | 経済学の境界に横たわる重要な問題を拾い上げ考察することで、経済学を相対化する視点を養う。 | ||
Schedule and Contents |
以下のような課題について、1課題あたり1~2週の授業をする予定である。あるいは年度に応じて2~3の課題を集中的に取り上げることもある。 1.比例と交換 (マルクス、アリストテレス、交換的正義、分配的正義) 2.類似と鋳貨 (グレシャムの法則、コペルニクス、ニュートン) 3.模倣と信用 (バジョットの法則、タルド、国家と中央銀行) 4.流行と慣習 (アダム・スミス、ヴェブレン、先祖がえり) 5.模倣と権力 (高田保馬、タルド、従属意志、威信への渇望) 6.模倣と進化 (社会ダーウィニズム、ミーム、ミラーニューロン) 7.模倣の法則と価値形態論 (模倣衝動の抑圧と回帰、家畜と貨幣) 8.模倣と物象化 (アドルノ、ミメーシス、投影、行為の物象化) 9.純粋資本主義論と世界資本主義論 (宇野弘蔵、岩田弘、ウォーラーステイン) 10.帝国と帝国主義 (ネグリ、レーニン、柄谷行人) 11.負債と贈与 (ラッツァラート、ハーヴェイ、グレーバー) |
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Evaluation Methods and Policy | 平常点評価(出席状況、報告内容、授業内発言)50点、学期末レポート50点により、総合的に評価する。 | ||
Course Requirements | 社会・経済・統計論2を受講することが望ましい。 | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 経済学を相対化するような重要文献を各自選び、授業と並行して読み進めることが望ましい。 | ||
References, etc. |
貨幣と信用―純粋資本主義批判, 大黒弘慈, (東京大学出版会), ISBN:4-13-040172-6 模倣と権力の経済学:貨幣の価値を変えよ(思想史篇), 大黒弘慈, (岩波書店) マルクスと贋金づくりたち:貨幣の価値を変えよ(理論篇), 大黒弘慈, (岩波書店) その他、授業中に適宜紹介する。 |