文明相関論2
Numbering Code | G-HUM35 5G005 LJ36 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Mon.5 | |
Instructor name | Tetsuya Kobayashi (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
近代の歴史哲学的思考のうちに「世俗化した救済史」を見出したカール・レーヴィットの「世俗化テーゼ」について理解した上で、これを批判したハンス・ブルーメンクの議論を検討する。レーヴィットの『世界と世界史』、ブルーメンベルクの『近代の正統性』の全体像を理解し、重要部分を中心に精読していく。 |
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Course Goals |
・「救済史」をはじめとした宗教的思考がヨーロッパ近代の歴史把握においてもつ意味を理解する。 ・「世俗化テーゼ」への態度が、「近代」をどう理解するかをめぐる重要なメルクマールとなっていることを理解する。 ・レーヴィットとブルーメンベルクの論争の意義を考察できる。 |
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Schedule and Contents |
レーヴィットやブルーメンベルクの思想を理解するための基本的知識について講義を行う。両者の著書に関しては受講者自身でそれぞれ読み進め、担当者を決めレジュメを作成、発表も行う。両者のテクストの重要部分は精読していく。精読に際してはドイツ語が読めることが望ましいが、必須要件ではない。 第1回 ガイダンス 第2回、第3回 レーヴィットとその議論の思想史的位置付けについて 第4回、第5回 レーヴィット『世界史と救済史』1 キリスト教救済史について 第4回、第6回 レーヴィット『世界史と救済史』2 救済史の「世俗化」について 第7回、第8回 ブルーメンベルク『近代の正統性』1 「世俗化テーゼ」批判の要点 第9回 ブルーメンベルク『近代の正統性』2 近代が「近代」たる所以 第10回から第13回レーヴィット、ブルーメンベルクのテクスト精読(マルクスなど中心に) 第14回 まとめ 第15回 フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 授業での発表。評価基準は、到達目標について、人間・環境学研究科の評価基準に従って評価する。 | |||
Course Requirements |
ドイツ語文献が読めることが望ましい(読めない場合は英訳を利用)。 |
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Study outside of Class (preparation and review) | ・授業中に指示した文献をあらかじめ読んでおくこと | |||
Textbooks | Textbooks/References |
・カール・レーヴィット『世界史と救済史』(岩波書店) ・ハンス・ブルーメンベルク『近代の正統性I』(法政大学出版局) ドイツ語や英語のテクストに関してはコピーを配布する。 |