認知・行動科学総合演習1

Numbering Code G-HUM34 5C031 SJ26 Year/Term 2022 ・ Intensive, Second semester
Number of Credits 1 Course Type Seminar
Target Year Master's students Target Student
Language Japanese Day/Period Intensive
Instructor name UCHIDA YUKIKO (Kokoro Research Center Professor)
KUSHIRO KEISUKE (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
KOUZAKI MOTOKI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
KOMURA YUTAKA (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
SAIKI JYUN (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
TANAKA SHINSUKE (Institute for Liberal Arts and Sciences Associate Professor)
TSUKIURA TAKASHI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
HAYASHI TATSUYA (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
FUNABIKI YASUKO (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
SHOTA HAGIO (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course  認知・行動科学では、①精神的・身体的な諸機能の基本的なメカニズム、②それらの諸機能の発達過程と形成方法、③健康づくりとスポーツ運動に関する科学的原理、これらを解明していくための専門的な研究を行う。また、それらの成果をもとに、人類が生命・健康・発達を十分に実現していくために重要となる医療制度・健康教育システム・健康生活設計・社会システム等のよりよいあり方について総合的に研究し、実践的な活動を構想し展開する。

●〔認知科学分野〕では、主として視覚認知、記憶、思考、空間知覚、平衡機能、運動活動などの諸機能を環境との相互作用において解析する。また特に認知・言語・運動・記憶・情意の諸機能に損傷を受けた事例や、教育の現場や社会において、環境要因によって適応障害・発達障害を生じている事例を丁寧に考察することを通じて、それらの諸機能の成り立ちと形成援助の方法を探究する。

●〔行動制御学分野〕では、行動制御や身体機能を、生涯にわたる「時間軸」と地域から宇宙にいたる「空間軸」の広がりの中で考究する。また乳幼児期から思春期・成人期に到る諸機能の発達の過程、運動行動の神経制御システム、スポーツ技能の脳科学的・生理学的なしくみの解明を目指す。さらに、各種の機能障害や免疫疾患の特徴と成り立ち、及びそれらの治療・機能回復・予防方法に関する総合的・学際的な研究を行う。

●〔身体機能論分野〕では、身体の基礎生理学・病理学・発達行動学の面から、肥満・糖尿病・発達障害・精神疾患などの発症メカニズムを探求するとともに、健康に影響を及ぼしている社会的な諸問題を解明し、総合的に健康・運動生活を設計し実践していくために重要となる新たな内容・方法を創造していく。

 この総合演習では、認知・行動科学講座の修士課程の院生たちが、それぞれの立場で取り組んでいる研究成果を紹介しあい、今後の研究計画を相互に理解し検討しあうことによって、基礎的・総合的な研究力量の養成を図る。
 特に、①問題意識を深め、テーマ及び対象に必要な方法を構想し、仮説を設定してそれらを科学的に検証して結論を導くとともに、今後の発展的な課題を明らかにしていくための基礎的な力量をつける。また、②問題を総合的にとらえる目を養うとともに、普遍的な諸問題の中に自己の研究テーマを位置づけ、問題を相互の連関の中で認識していく力量を養成する。
Course Goals  各分野の最新の知見や実験手法を学び、修士論文に向けた研究課題の決定、データ解析手法、プレゼンテーション能力を養う。
Schedule and Contents (1)具体的な内容:
 認知・行動科学講座の修士1回生が、研究活動(問題意識、これまでの成果、今後の研究計画など)について中間報告を行う。教員や院生仲間から修論研究の内容・方法について多面的・形成的なアドバイスを受け、今後の研究の展開の手がかりが得られるようにする。

(2)日時と場所:「研究構想発表会」:2021年11月頃を予定
 *場所と詳細は、開催日のおよそ1か月前までに各指導教員より受講生に連絡する。

(3)実施の方法:一人15分(発表10分+質疑応答5分)で発表する。
 *内容構成例:①自分自身の問題意識、②先行研究の到達点のまとめ、③今後の研究計画など。院生同士で検討しあうととともに、各教員が事前に指導する。

(4)備考:
 1)配布資料の作成:発表内容の理解を助けるための資料の準備
 ① 抄録:問題意識・先行研究・今後の計画などのまとめ(A4用紙、1枚程度)
 ② スライド:パワーポイントで映写(規定時間内で発表できるよう準備)
 2)受講にあたって…受講生の専門は多彩な分野にわたるため、他分野の内容についての基本的・初歩的な質問も含め、発表者同士でも自由で建設的な意見やコメントも歓迎。院生たちが自分や仲間の研究を互いによりよく発展させていけるよう、教員間でも協力体制を作り、研究活動を多面的・体系的に指導・援助していく。

 自分自身の専門とは異なる諸学問の基礎から最先端に到る知識と思考方法を学んでいくことを通じて、一見異なる分野や対象の底をついて流れる「共通」の「普遍」的な一般理論があることに気づくとともに、自分を含めた周囲の人に「共通」する「普遍」的な人間的価値があることを発見し、それを尊重し、共有する力を培う。
Evaluation Methods and Policy 【評価方法】
発表の内容・方法、質疑応答、スライド・資料の準備状況などを総合的に評価する。

【評価基準】
到達目標について、人間・環境学研究科の評価基準に従って評価する。
Course Requirements  本演習は、認知・行動科学講座の修士1回生の必修科目であり、該当者は要登録。なお、本演習の受講後、修士2回生のときに「認知・行動科学総合演習2」(M2必修)をセットで履修すること(M2研究計画発表会:2021年7-8月予定)。

 修士1回生の前期に、この修士2回生向けの「認知・行動科学総合演習2」に参加して先輩たちの報告を聴いておくことが望ましい(M1前期での総合演習2の登録は不要)。
 その上で、後期に本演習(M1研究構想発表会)で研究構想を発表する。次年度M2になったときに、「同・総合演習2」で自分自身のより具体的な修論研究計画と進捗状況を発表する。
Study outside of Class (preparation and review) 先行研究の検索、スライド、抄録の作成に取り組む。また、演習での討論時のコメントやアドバイスを受けて、各自で研究内容の吟味を行う。
References, etc. 特になし。演習の際に適宜紹介する。
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