動態映画文化論1

Numbering Code G-HUM34 5A028 LJ32 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Master's students Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.2
Instructor name KINOSHITA CHIKA (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course <サイレント映画史へのアプローチ>
19世紀末から1930年前後まで映画は「サイレント」だった。映画が芸術として、大衆娯楽として、プロパガンダとして、グローバルなビジネスとして、目覚ましい発展と変容を遂げたのはサイレン ト時代である。この授業では、「ニューメディア」だったサイレント映画の歴史を紹介するととも に、興行の場(映画館)や他の芸術・メディアとの関係にも注目する映画史の最新のアプローチに 触れる。授業は講義と演習を組み合わせ、履修者は毎週必ず配布されたテクスト(英語を含む)を読み、予習をしたうえで議論に積極的に参加することを前提とする。
Course Goals ・初期映画、サイレント映画という歴史的な表象形式へのリテラシーを得る。
・フィルム・アーカイヴの活動と連動し一次資料に依拠した「新しい映画史」のアプローチを学ぶ。
・映画と他のメディアとの関係についての考えを深める。
Schedule and Contents <授業計画と内容>
Part 1 初期映画というパラダイム
第1回 イントロダクション:「初期映画・サイレント」と「後期映画」
第2回 映画「誕生」以前:スクリーン・プラクティス
第3回 アトラクションの美学
第4回 ポーターとグリフィス
Part 2「映画」の誕生とオルタナティヴ
第5回 「長編映画」の登場、アメリカ映画産業v.合州国
第6回 1910年代ヨーロッパ映画というオルタナティヴ
第7回 サイレント映画の演技は「誇張されている」か?
第8回 日本映画の1910年代:資料分析演習
Part 3 1920年代アヴァンギャルド
第9回 カリガリからヒトラーへ?
第10回 ソヴィエト・モンタージュ
第11回 「フォトジェニー」とアヴァンギャルド
Part 4 映画史研究の諸相
第12回 アーカイヴとテクノロジー
第13回 サイレント映画館の音
第14回 サイレント・コメディと女性パイオニア
第15回 期末論文テーマ発表
Evaluation Methods and Policy 中間小論文または発表(30%)、期末論文(60%)、授業への積極的な参加(10%)
期末論文については人間・環境学研究科の到達目標の達成度に基づいて採点する。とりわけ、画面・音響や語り、物語の構造など形式面に対する気づきと独自性・新規性を評価する。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 講読資料配付および情報伝達のためPandA(e-learning)を活用する。履修者は予習をしたうえで議論に積極的に参加することを前提とする。授業時間以外に毎週30-120分程度のサイレント映画鑑賞が必要になる。鑑賞作品や方法については第一回目の授業で指示する。
Textbooks Textbooks/References PandA(e-learning)を活用し、必読のテクストおよび資料をPDFファイルで配布する。
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