Analysis of Contemporary Capitalism
Numbering Code | G-ECON31 6A608 SJ43 | Year/Term | 2022 ・ First semester |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Seminar |
Target Year | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Wed.1 |
Instructor name | MATSUO TADASU (Part-time Lecturer) | ||
Outline and Purpose of the Course |
普通の経済学では、なんでも貨幣と交換できる額でものごとを表し、そうした「価格」の運動法則を分析します。しかしマルクス派はこうした交換割合で表す形態を、すべての人類社会に共通する「人と人との依存関係」が、あたかも「モノとモノとの関係」であるかのように歪んで投影された(物象化)ものと考えます。 この授業では、置塩信雄が切り拓いた、数理マルクス経済学の基本を講義します。 すなわち、数学的手法を使って、価格や貨幣として物象化されて現象する形態の背後に、「人と人との依存関係」を把握できるようにします。 |
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Course Goals |
「マルクスの基本定理」を理解する。 投下労働量概念を使って、総労働配分として経済を把握する仕方を身につける。 利潤と蓄積の双対関係と、労働の搾取との関連を理解する。 簡単な線形代数の手法が使えるようになる。 |
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Schedule and Contents |
1. 置塩信雄の功績と置塩『蓄積論』での「マルクスの基本定理」の証明 2. 純生産可能性と投下労働量定義可能性の双対関係 3. 一般的なニ部門モデルから多部門モデルへ 4. 一般的な多部門モデルでの「マルクスの基本定理」の証明 5. マルクスの基本定理への批判と反批判① 技術進歩と固定資本 6. マルクスの基本定理への批判と反批判② 異種労働・複雑労働力 7. マルクスの基本定理への批判と反批判③ 結合生産 8. マルクスの基本定理への批判と反批判④ 一般化された商品搾取定理 9. 均等利潤率と生産価格:『蓄積論』モデルで 10. 実質賃金率と均等利潤率、生産価格の関係:『蓄積論』モデルで 11. 均等利潤率と生産価格:一般的な多部門モデルで 12. 拡大再生産と均斉成長経路 13. 傾向法則論:利潤率の傾向的低下法則 置塩定理 相対的過剰人口の累積 14. 総労働配分の実証研究 15. フィードバック |
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Evaluation Methods and Policy | 毎回の課題(90%)と授業でのその発表(10%) | ||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 毎回の授業で課題を出すので、それを解いてくること。 | ||
References, etc. |
最強のマルクス経済学講義, 松尾匡ほか, (ナカニシヤ出版) The Theory of Accumulation: A Marxian Approach to the Dynamics of Capitalist Economy, Nobuo Okishio, (Springer) |
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Related URL |
https://www.youtube.com/channel/UCrwHg9Gucqog5ABwx3hqsXA/videos http://matsuo-tadasu.ptu.jp |