Seminar on Group Psychotherapy and Counseling B(Seminar in Psychology)
Numbering Code | U-EDU02 32510 SJ46 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
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Number of Credits | Course Type | topics seminar | |
Target Year | 3rd & 4th year students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Wed.3 |
Instructor name |
TANAKA YASUHIRO (Graduate School of Education Professor) UMEMURA KOTARO (Graduate School of Education Senior Lecturer) TOYOHARA KYOKO (Graduate School of Education Program-Specific Assistant Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
臨床心理学は,心理療法・カウンセリングおよび心理査定の基礎をなす学問であり,理論と実践とが相互に・密接に連関しているという特徴がある。また,発達課題や心理的問題は“心的次元における自分と他者(自性・他性)”の成立のあり方と深く関わっている。 本授業は,基本的にグループやペアでの課題演習の形をとり,心理療法およびカウンセリングの基礎,すなわち臨床心理学の実践的側面に関する基礎を,自らの心的行為・心的体験を通じて習得するとともに,臨床心理学においてきわめて重要である「自分」のあり方,心的次元における自と他について気づきを深めることを目指す。 さらに,心理療法やカウンセリングおよび心理査定等の心理的支援に関する基本的知識及び技能の基本について,ロールプレイと事例的検討を通じて学ぶ。 これらの体験的演習を通して,この学問を真に理解し,大学院における心理療法(心理面接・遊戯療法)や心理査定の実際的訓練への橋渡しとするとともに、臨床心理学に留まらず、人間のこころに対する深い理解を得ることをめざしたい。 |
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Course Goals |
1) 普段は無自覚であることが多い,心の基礎的なはたらきの一つひとつにフォーカスをあて,心的体験を即自的・対自的あるいは即時的・事後的にモニターすることを通じて,心のはたらきや体験をさまざまな次元でつかみ,自分や心についての気づきを深める。 2) このような実習体験を通じて,普段意識されていないうちに常にはたらいている心的はたらきや,明確に意識されていない潜在的な心的体験に,意識を向けることによって,よりよく自分の心に開かれていくような心的態度を養う。 3) これらを踏まえ, (1) 心理的支援および心理に関する支援を要する者等に関する以下の項目についての基本的な水準の知識及び技能を習得する。 (ア) コミュニケーション (イ) 心理検査 (ウ) 心理面接 (エ) 地域支援 等 (2)心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成ができる。 (3)心理に関する支援を要する者の現実生活を視野に入れたチームアプローチにおける関わりの基礎を学ぶ。 (4)多職種連携及び地域連携の視野をもつ。 (5)心理職(臨床心理士・公認心理師等)としての職業倫理及び法的義務を理解する。 |
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Schedule and Contents |
この授業は「グループ・カウンセリング演習A(心理学的支援法)」と併せて受講することを前提に,以下のように運営する。 基本的に,受講生をA班とB班の2班に分け,班ごとにグループ演習をおこなう。 グループは前期の「グループ・カウンセリング演習A(心理学的支援法)」(A班:田中、B班:梅村)と,後期の当授業(A班:梅村、B班:田中)というローテーションで,以下の諸課題について実習的演習を行う。 内容によって,合同での演習をおこなう場合もある。 第1回 オリエンテーション(合同) 第2回~第15回 基礎的ワークと心理学的支援に関する基本についての演習 班に分かれ,下記Ⅰの項目に関する基礎的ワークをおこなう。その際,心理演習に関する下記Ⅱの項目も併せて扱う。 Ⅰ【基礎的ワーク】:心的機能への気づき・心的次元における自他体験を捉えるワーク <田中> ① オリエンテーション ② ゆだねる ③ あたためる ④ かく1 ⑤ かく2 ⑥ かく3 ⑦ きく1 ⑧ きく2 ⑨ やってみる1 ⑩ やってみる2 ⑪ やってみる3 ⑫ うつす <梅村> ① オリエンテーション ② 尋ねる ③ 意見を交わす1 ④ 意見を交わす2 ⑤ 自分を表現する ⑥ 声・動きで伝える ⑦ 絵を描く1 ⑧ 絵を描く2 ⑨ 指で描く ⑩ 信じる ⑪ 疑う ⑫ 勝負する Ⅱ【心理演習に関する項目】 ① 心理的支援および心理に関する支援を要する者等に関する以下の項目についての基本的な水準の知識及び技能 (1) コミュニケーション (2) 心理検査 (3) 心理面接 (4) 地域支援 等 ② 心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成 ③ 心理に関する支援を要する者の現実生活を視野に入れたチームアプローチにおける関わり ④ 多職種連携及び地域連携 ⑤ 心理職(臨床心理士・公認心理師等)としての職業倫理及び法的義務 ※なお,内容は学習の進み具合等に応じて変更する場合がある。 |
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Evaluation Methods and Policy |
・適宜レポートを課す。授業への出席を前提に,実習活動へのコミットメント,ディスカッションでの発言(20%)やレポート(80%)をもとに評価を行う。 ・その際,上記の到達目標に掲げた諸観点を総合し,担当教員合議の上で,実習独自の基準を設け評価する。 |
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Course Requirements |
・年度初めにKULASISに掲載される履修に関する掲示を必ず確認すること。 ・公認心理師資格取得希望者は、年度初めに開催される公認心理師科目履修ガイダンスを必ず受講すること。 ・「グループ・カウンセリング演習A(心理学的支援法)」と併せて受講すること。 ・「教育心理学実習A・B」を履修していることが望ましい。 |
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Study outside of Class (preparation and review) |
・心的体験の振り返りが重要である。振り返りの際,体験やそれに付随する気づきについて“良し悪し”のラベルを貼るのではなく,体験そのものを忠実につかみ直すことに重点をおく。 例えば,できるかぎり,体験を忠実になぞって書き出してみることで,一瞬一瞬の体験のつかみ直しと,体験全体のつかみ直しを試みる。そのことによって,新たな気づきやさまざまな次元や角度からの把握につながりうる。 ・実習内容や実習体験を通じて生じた疑問や新たな興味にしたがって,自発的に心理学その他の関連文献を調べてみることで,心についてとらえる視野を広げ,問題意識を深める。 |
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Courses delivered by Instructors with Practical Work Experience |
分類: A course with practical content delivered by instructors with practical work experience |