Service Management

Numbering Code U-ECON00 30708 LJ44
U-ECON00 30708 LJ18
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.2
Instructor name YAMAUCHI YUTAKA (Graduate School of Management Professor)
Outline and Purpose of the Course 社会一般にとって、特に事業にとって、サービスの重要性が増している。サービス業と呼ばれる事業だけではなく、価値が生み出される場として広義のサービスは、どのような事業の経営にとっても重要となってきている。サービス経営学についての基礎を学んだ上で、いくつかの各論について詳細に議論する。

反転授業
この授業は一部の講義に加えて、京都大学が発信するMOOC “Culture of Services: Paradox of Customer Relations”を利用した反転授業として行う(クーポンを入力することで、無料で受講できる)。反転授業とは、まずMOOCでビデオ講義を受講し、課題などを済ませた上で、授業ではさらに深い議論を行う形式を言う。つまり各週にアサインされているMOOCの受講を済ませた上で、授業に参加すること。

MOOCを受講することの負荷を考慮し、5回分の授業はMOOC受講の時間とし、授業は行わない。(なお2単位の科目なので90時間の学習時間が設定されており、MOOCの受講は24-32時間程度が想定されている。グループ課題が多いことを考慮し、授業5回分をMOOCの受講とグループワークにあてる。)

詳細はこちら: http://yamauchi.net/teaching/svcmgt/index.html
Course Goals サービスマネジメント、サービスマーケティング、サービスサイエンスの基本的な概念を理解し説明できる。
サービスも文化的側面を理解する。
Schedule and Contents ### 1週 導入
授業の目的や進めかたを説明した上で、MOOCの受講方法を説明する。

### 2週 MOOC受講日1
4月16日

### 3週 サービスの定義
サービスマーケティングのこれまでの流れにそって、サービスのいくつかの定義を議論していく。
#### 参考文献:
村松潤一. (2015). 価値共創とマーケティング論. 同文舘出版. 第2章 「サービス・マーケティング」
Fisk, R. P., Grove, S. J., & John, J. (2005). サービス・マーケティング入門. (小川孔輔, 戸谷圭子). 法政大学出版局. 第1章、第2章
Spohrer, J. C., & Maglio, P. P. (2014). サービスシステムの科学. In サービスサイエンスハンドブック (pp. 145–182). 東京電機大学出版局.
Fine, G. A. (1996). Kitchens: The Culture of Restaurant Work (2nd ed.). University of California Press.
Hochschild, A. R. (2000). 管理される心―感情が商品になるとき. (石川准, 室伏亜希). 世界思想社.
Whyte, W. F. (1948). Human relations in the restaurant industry. New York: McGraw-Hill.
#### MOOC:
Week 1 Definition of service, Social issues
#### 個人課題
MOOC Week 1の”Definitions of service”の内容に基づき、サービスの定義を2つ選び、それぞれ1つずつ具体例に則して、説明せよ。

### 4週 MOOC受講日2
4月30日

### 5週 顧客満足度およびサービス品質
サービスにおいて重視される顧客満足度や顧客歓喜の概念サービス品質のギャップモデルの考え方についてレビューする。
#### 参考文献:
Oliver, R. L., Rust, R. T., & Varki, S. (1997). Customer delight: Foundations, findings, and managerial insight. Journal of Retailing, 73(3), 311–336.
Rust, R. T., & Oliver, R. L. (2000). Should we delight the customer? Journal of the Academy of Marketing Science, 28(1), 86–94.
Dixon, M., Freeman, K., & Toman, N. (2010). Stop trying to delight your customers. Harvard Business Review, 88(7/8), 116–122.
Bitner, M. J., Zeithaml, V. A., & Gremler, D. D. (2014). サービス品質のギャップモデルに対するテクノロジーの影響. In サービスサイエンスハンドブック (pp. 184–204). 東京電機大学出版局.
村松潤一. (2015). 価値共創とマーケティング論. 同文舘出版. 第2章 「サービス・マーケティング」
Heskett, J. L., & Sasser, W. E., Jr. (2014). サービスプロフィットチェーン. In サービスサイエンスハンドブック (pp. 17–27). 東京電機大学出版局.
#### MOOC:
Week 3 Customer satisfaction, service quality, gap model, value co-creation
#### グループ課題
MOOC Week 3の”Customer satisfaction,” “Service quality,” “Gap model,” “Value co-ceation“に基づいて、顧客満足度が高い事例1つ、低い事例1つ説明し、サービス品質が高い事例を1つ選び、ギャップモデルに従って分析せよ。

### 6週 MOOC受講日3
5月14日

### 7週 おもてなし・ホスピタリティ
サービスにおいて重要となるホスピタリティや日本における「おもてなし」概念についてレビューする。
#### 参考文献:
山内裕. (2015). 「闘争」としてのサービス―顧客インタラクションの研究. 中央経済社. 第4章
Derrida, J., & Caputo, J. D. (2004). デリダとの対話. (高橋透, 黒田晴之, 衣笠正晃, 胡屋武志). 法政大学出版局.
Derrida, J. (1999). 歓待について. (廣瀬). 産業図書.
Schérer, R. (1996). 歓待のユートピア. (安川). 現代企画室.
#### MOOC:
Week 5 The concept of hospitality, the culture of hospitality, hospitality in economy, the end of hospitality
#### グループ課題
グループでMOOC Week 5の”The concept of hospitality,” “The culture of hospitality,” “Hospitality in economy,” “The end of hospitality”をまとめて発表する。

### 8週 MOOC受講日4
5月28日

### 9週 文化のせめぎあい
サービスにおいて中心となる文化に着目し、文化がサービスの価値と関連することを議論する。特に、サービスが禁欲主義につながることや、権力闘争を写し込むことを議論する。
#### 参考文献:
Bourdieu, P. (1990). ディスタンクシオン. (石井洋二郎). 藤原書店.
石井洋二郎. (1993). 差異と欲望. 藤原書店.
山内裕. (2015). 「闘争」としてのサービス―顧客インタラクションの研究. 中央経済社. 第4章
#### MOOC:
Week 6 Asceticism, taste, pretention, manners, changing taste
#### グループ課題
MOOC Week 6の”Asceticism,” “Taste,” “Pretention,” “Manners,” “Changing taste”の内容に基づいて、1つの領域を事例として選び、社会構造(3つの階層)を分析せよ。

### 10週 サービスの弁証法
サービスにおける弁証法を議論する。
#### 参考文献:
山内裕. (2015). 「闘争」としてのサービス―顧客インタラクションの研究. 中央経済社. 第5章
Leidner, R. (1993). Fast Food, Fast Talk. Berkeley: University of California Press.
Ritzer, G. (2008). マクドナルド化した社会. (正岡寛司). 早稲田大学出版部.
Feldman, M., & Pentland, B. (2003). Reconceptualizing organizational routines as a source of flexibility and change, 48(1), 94–118.
Yamauchi, Y., & Hiramoto, T. (2016). Reflexivity of Routines: An Ethnomethodological Investigation of Initial Service Encounters at Sushi Bars in Tokyo. Organization Studies.
#### MOOC:
Week 6 Dialectic of service, Master-slave dialectic, Service as a struggle, Intersubjectivity, Popular services
#### グループ課題
MOOC Week 6の”Dialectic of service,” “Master-slave dialectic,” “Service as a struggle,” “Intersubjectivity,” “Popular services”の内容に基づき、身近なサービスにおける闘争の側面を3つ以上挙げて説明せよ(1つの事例で3つ説明することが難しければ、複数事例を用いてもよい)。

### (6月18日は創立記念日のため授業なし)

### 11週 サービスデザイン
サービスデザインについて議論する。
#### 参考文献:
Stickdorn, M., & Schneider, J. (2012). This is Service Design Thinking. (長谷川, 武山, 渡遺). BNN.
Polaine, A., Løvlie, L., & Reason, B. (2014). サービスデザイン. (長谷川敦士). 丸善出版.
山内裕, & 佐藤那央. (2016). サービスデザイン再考. マーケティングジャーナル, 35(3), 64–74.
#### MOOC:
Week 8 Service design, human-centered design
#### グループ課題
MOOC Week 3の”Service design,” “Human-centered design”の内容に基づき、Human-centered designの観点から成功している事例1つと失敗している事例1つを挙げて説明せよ。

### 12週 MOOC受講日5
7月2日

### 13週 文化のデザイン
サービスの理解を通して、新しいデザインの方法論として、人間脱中心設計。
#### 参考文献:
Stickdorn, M., & Schneider, J. (2012). This is Service Design Thinking. (長谷川, 武山, 渡遺). BNN.
Polaine, A., Løvlie, L., & Reason, B. (2014). サービスデザイン. (長谷川敦士). 丸善出版.
山内裕, & 佐藤那央. (2016). サービスデザイン再考. マーケティングジャーナル, 35(3), 64–74.
#### MOOC:
Week 8 Human-de-cenred design, Design of culture
#### グループ課題
MOOC Week 3の”Human-de-cenred design,” “Design of culture”の内容に基づき、1つのサービスを取り上げてHuman-de-centered designの観点からデザインしなおしてみよ。

### 14週 MOOC受講日 予備日

### 15週 フォローアップ
Evaluation Methods and Policy 授業参加 50%
授業への積極的な参加を評価する。特に、グループ毎にテーマを決めて議論し発表する機会をもうける。

MOOC履修 50%
MOOCの点数を換算する。MOOCの点数を提出すること。
Course Requirements 授業と並行してMOOCを受講すること。以前受講したことがある場合は、改めて受講する必要はない。
MOOCは英語のため、ある程度の英語能力を要する(サブタイトルで内容を理解できる)。また授業では日本語でフォローするので、英語力に自信がなくても対応する。
Study outside of Class (preparation and review) 授業と並行してMOOCを受講すること。以前受講したことがある場合は、改めて受講する必要はない。
MOOCは英語のため、ある程度の英語能力を要する(サブタイトルで内容を理解できる)。また授業では日本語でフォローするので、英語力に自信がなくても対応する。

下記edXサイトからユーザ登録し受講することができる。クーポンを入力することで、無料で受講できる。またE-mailアドレスは何を使用しても構わない(全学メールである必要はない)。https://www.edx.org/course/culture-of-services-paradox-of-customer-relations-0
References, etc. 「闘争」としてのサービス―顧客インタラクションの研究., 山内 裕, ( 中央経済社)
Related URL https://www.edx.org/course/culture-of-services-paradox-of-customer-relations-0
http://yamauchi.net/teaching/svcmgt/index.html
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