advanced seminar
Numbering Code |
U-ECON00 30030 SJ43 U-ECON00 40040 SJ43 |
Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | ||
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Fri.4・5 | |
Instructor name | KUROSAWA TAKAFUMI (Graduate School of Economics Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course |
本演習では,2022年度においては,「産業のダイナミクス」を主題に,世界的な視野で産業とその動態について比較検討します。国際的な分業・競争の枠組みが,各国単位から,「地域」と地域間・地域内のネットワーク的関係に変化してきていることに着目し,各地域の競争優位の源泉や競争力の動態について,歴史的な視点・思考法を生かして学習します。これにより多面的に経済を観る目を養い,同時に世界的な視座を習得することが,本演習の目的です。 2022年度前期においては,経済・経営に関する基本的な考え方を養う基本的な文献の輪読を行いますが,4回生はそれとともに,2回生・3回生が中心となって行うグループ研究を支援しつつ,各自が独自に定めたテーマに従い個人研究を行い,学期中に3回の報告を行います。 |
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Course Goals | 歴史的な視点・思考法とは,1)構造と文脈(時代と地域,社会集団に固有の条件の組み合わせ)の重視,2)複雑な相互作用のプロセスへの着目,3)社会的な主体(個人や組織)が持つ認識や行動原理の考慮の3点からなる,総合的で今日的なものの見方です。本演習では,学生は,この歴史的な視点・思考法を,現代の経済現象や企業経営における諸問題,特に本年にあっては産業のダイナミクスに適用し,これらを理解する能力を獲得します。 | |||
Schedule and Contents |
〔演習の内容・主題〕 本演習では,『日本経済新聞』の記事を毎回読むことで経済・社会をみる基本的な知識・思考法を養うとともに,上記の主題に関連する文献を輪読し,また産業に関するグループ研究を行います。複数のグループに分けて取り組むグループ研究では,産業ダイナミクスの問題を,産業論的・産業史的観点と,経済政策の観点から検討します。 分析対象としては半導体産業と製薬産業を候補とし,3回目の演習までに最終決定します。 4回生の個別研究報告は,進捗状況を聴取しつつ学期の間に3回実施します。 〔計画〕 4限目・5限目の全体をA. 「『日本経済新聞』を読む」(各回共通),B. 輪読,C. アカデミック・スキルズとゼミ論研究,の3部にわけて行います。B, Cについては次の日程・内容を予定しています。 1. [4/8] イントロダクション 学習歴の聴取と図書選定等 2.[4/15] B:猪木(2021)1章; C:「知的生産の技術」再訪 3.[4/22] B:猪木(2021)2章; C: 産業論の基礎[解説] とチーム編成 4.[5/6] B:猪木(2021)3章; C: 文献の見つけ方:4回生個人報告 5.[5/13] B:猪木(2021)4章;B: 1章C:グループ研究報告(1)実用書に基づいて 6.[5/20] B:猪木(2021)5章;C:アカデミック・ライティング 7.[5/27] B:猪木(2021)6章; C:グループ研究報告(2)分担テーマ報告 8. [6/3] B: アッターバック(1998)序章・1章; C:4回生個人報告(論文形式) 9. [6/10] B: アッターバック(1998)2-5章;C: リサーチ・クエスチョン 10. [6/17] B: アッターバック(1998)6-10章;C: 研究公正 11. [6/24] B: Oxford Handbook of Industry Dynamics; C: :グループ研究報告(3)分担テーマ報告 12.[7/1] B: Oxford Handbook of Industry Dynamics; C: グループ研究報告(3)分担テーマ報告 13.[7/8] B: なし; C:グループ研究最終報告(プレゼン形式) 14.[7/15] B: なし; C:グループ研究最終報告(文章指導); 4回生個人報告(論文形式) 15.[7/22] フィードバック 詳細についてはPandAによる各回の通知および授業資料欄に掲載する情報を確認してください。 |
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Evaluation Methods and Policy |
方法: 毎回の授業に関する準備とその質(20%),授業中の報告・討論での貢献度(30%),個人研究の内容(50%)。定期試験は実施しません。 観点:到達目標の達成度により評価します。 |
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Course Requirements | 自学自習の意思。海外への関心,社会に対する幅広い関心。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
指定文献は,毎回の指定箇所につき演習開始までに必ず読んでおく必要があります。 報告担当が割り当てられた場合には報告レジュメその他の資料を用意してください。 演習の主題に関する学習・調査・論文等の執筆は基本的に自学自習によります。これは演習の時間外に行う必要があり,演習自体に要する時間の二倍程度の時間を確保してください。 |
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Textbooks | Textbooks/References |
輪読の候補はさしあたり以下ですが,参加者の学習歴を聴取のうえ,必要に応じて変更することがあります。 ・猪木武徳『経済社会の学び方――健全な懐疑の目を養う』中公新書 2021年 ・J.M.アッターバック『イノベーション・ダイナミクス――事例から学ぶ技術戦略』1998年 ・Kipping, Kurosawa, and Westney (eds.) Oxford Handbook of Industry Dynamics, 2021 [一部の章を選択] |
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References, etc. |
授業中に適宜紹介する。スタディ・スキル,リサーチ・デザインおよびアカデミック・ライティングに関しては,次の3点を推奨します。 1.石井一成『ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方』ナツメ社 2011年 2.酒井聡樹『これからレポート・卒論を書く若者のために 第20版』共立出版 2017年 3.明石芳彦『社会科学系論文の書き方』ミネルヴァ書房,2018年 [出所・引用・転載等の際のマニュアルとして] |
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Related URL | http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/~kurosawa/ |