Theory of Economic Policy

Numbering Code U-ECON00 30401 LJ43 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.1
Instructor name KUROSAWA TAKAFUMI (Graduate School of Economics Professor)
Outline and Purpose of the Course  この授業では,グローバル化や経済構造の変化の下での今日の経済政策的な課題と,経済政策の理念・目標・手段について,歴史的なアプローチ(視点)を用いて検討を行う。「経済政策論」は,ミクロ・マクロの経済理論の応用科目と位置づけられることが多いが,本講義ではむしろ,各国の経済社会の歴史的・制度的な背景,経済主体の行為と制度の相互作用,国内外の政治力学と国際経済秩序の関係を学びつつ追体験し,社会科学的基礎概念の応用の基礎トレーニングを積む科目と位置づける。実験科学の対象とは異なり条件を一定にして仮説検証を行いえない政策的な問題について,「文脈と構造」を把握する歴史的な視点で接近する。
なお授業は講義形式ではあるが予習を前提とし,討論(グループ・全体)も組み込んだインタラクティヴな,部分的に演習の要素を含むものとする。
Course Goals 経済学および隣接の社会科学の基礎概念を用いて現実の経済政策的な課題について論点を整理する能力,および,政策理念・目的,政策手段について基本的な選択肢を把握しうる能力を習得する。現実社会の政策的な問題について,自ら「どのような観点で考えたらよいか」を把握できる能力を獲得する。
Schedule and Contents 1. 政策論の課題と方法 : 経済の世界と政策の世界
2. 市場とは何か
3. 国家・政府・政治秩序と市場・競争
4. 成長・発展の条件・メカニズムと政策
5. 介入の系譜: 計画経済・混合経済・開発国家
6. 資本主義の諸類型(1)概観
7. 資本主義の諸類型(2)欧州の多様性
8. 資本主義の諸類型(3)類型の変容
9. 資本主義の諸類型(4)日本の政策課題
10. 産業政策の理論と歴史的位相
11. 歴史的事例: 日本の産業制作
12. 新興国の開発: 学習過程としての産業政策
13. 起業家としての国家: 成熟国の産業政策
14. 産業政策の「復権」?
15. 総括 とフィードバック
Evaluation Methods and Policy  成績評価の方法は,授業前提出課題(30%),授業への貢献度(30%),授業後の提出課題(40%)により行い,定期試験は実施しない。
 評価の観点は,1)経済学や隣接の社会科学の基礎概念を,現実の複雑な事象に応用する能力の習得度,および,2)歴史的文脈と構造を把握し,その把握を,現実の経済政策的な課題や政策的対応に応用し理解する能力の習得度による。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 上記の予習は必須である。また『日本経済新聞』を毎日読んだ上で受講すること。
Textbooks Textbooks/References 講義には市販の教科書は使用せず,事前に毎回配布する資料(新聞記事,古典的経済書の一部,自作長文ケース資料等)を用いて講義を行う。これらの資料は各回の授業の1週間前までにPandAの資料欄にアップロードする。各回の資料の内容と性格に応じて,毎回の予習内容を資料配布時に指示する。受講者はこの資料を読み,指示に従って指定された準備をした上で講義に臨むこと。
References, etc. 初回授業までにPandAの資料欄に参考書情報を掲示し,また毎回の授業の前および授業中に推奨参考文献を指示し,可能なものについてはPandAにアップロードする。
Related URL http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/~kurosawa/
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