Special Lecture on Marine Biological Science

Numbering Code Year/Term 2022 ・ Intensive, First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 2nd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Intensive
Instructor name MORISHITA JYOJI (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 海洋資源の利用は、エネルギー、食料、鉱物、医薬品など多様な利益をもたらす。他方で、その利用にあたっては海洋環境を含む海洋生態系への影響を考慮し、持続可能な利用を確保しなければならない。本講義では、海洋資源のうち、特に海洋生物資源の利用をめぐる問題について最新の国際的動向を中心に学び、海洋生物資源の保存と管理の在り方について考える。
Course Goals 海洋生物資源の利用をめぐる諸問題の動向について基礎的な知識を得るとともに、その問題の性格、構成要素、さらに解決方法について自ら分析し、考える姿勢を培う。
Schedule and Contents 以下の課題について、4日間の集中講義を行う。
1.海洋生物資源の利用
 日本の漁業、世界の漁業の動向を解説し、海洋生物資源の利用の姿を学ぶ。
2.資源の保存と管理
 そもそも生物資源とは何か、生物資源の持続可能な利用の概念、漁業資源の管理に関する基本的理論とコンセプトを解説する。
3.ケーススタディー(その1:サンマとサバ)
 不漁が続く日本のサンマ漁業、増大する日本周辺での外国漁業、これらの漁業の国際管理を目指す北太平洋漁業委員会(NPFC)の動きを解説。
4.ケーススタディー(その2:捕鯨問題)
 捕鯨をめぐる国際的対立を、国際捕鯨委員会(IWC)での議論、国際司法裁判所(ICJ)捕鯨判決、調査捕鯨と鯨類資源の科学などの解説を通じて分析する。
5.国際海洋政策の主要課題
 国連や多国間環境協定の場などでは、海洋についてどのような政策課題に関心が集まり、政策方針が策定されているかを概観する。
6.ケーススタディー(その3:北極公海)
 温暖化の影響で海氷の減少が著しい中央部北極海における新たな漁業の可能性に対応するために、国際的な協議が行われている。この動向を解説する。
7.海洋保護区(MPA)と順応的管理コンセプト
 2016年には南極海に世界最大のMPAが設定され、生物多様性条約(CBD)愛知目標では海洋の10%をMPAとするという目標が設定された。MPAとは、その管理とは、などについて考える。
8.公海の生物多様性の保存と利用(BBNJ)
 国連で議論が始まった公海の生物多様性に関する新たな国際条約の交渉の動きを解説する。
9.海洋生物資源の保存と管理
 本講義のまとめとして、海洋生物資源の保存と管理の在り方について考える。
Evaluation Methods and Policy 平常点とレポートで評価する。なお、レポートの評価では知識の多寡よりも論理的に考える姿勢と能力を重視する。評価基準及び方針については、当該年度学生便覧記載の[評価基準及び方針]による。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 講義後に配布資料等を復習する。
References, etc. 必要に応じて授業の中で紹介する。

Courses delivered by Instructors with Practical Work Experience 分類:

A course with practical content delivered by instructors with practical work experience

Details of Instructors’ Practical Work Experience:

農水省水産庁29年、外務省3年(在米日本大使館一等書記官)、独立行政法人水産総合研究センター国際水産資源研究所長3年

Details of Practical Classes Delivered:

霞が関での行政官、大使館での外交官としての勤務および研究所長としての経験から水産行政と国際漁業問題の実務について講義を行う。
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