Basic Science for Forest and Biomaterials A
Numbering Code | U-AGR05 1E105 LJ80 | Year/Term | 2022 ・ Second semester |
---|---|---|---|
Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture |
Target Year | 1st year students | Target Student | |
Language | Japanese | Day/Period | Wed.2 |
Instructor name |
ISAGI YUUJI (Graduate School of Agriculture Professor) YOSHINAGA ARATA (Graduate School of Agriculture Associate Professor) ONODA YUUSUKE (Graduate School of Agriculture Associate Professor) |
||
Outline and Purpose of the Course |
森林は陸上の中で最もバイオマスが大きく、複雑な構造を持った生態系である。多くの資源を生産するとともに、高い生物多様性や環境保全機能を保持している。このような森林生態系を構成する植物について、その構造、生理、生態、進化を理解することを目的とする。講義はⅢ期に別れており、それぞれ下記の項目の理解を目的とする。 Ⅰ期:森林生態系における生物多様性の実態と、それを生み出してきた進化のプロセスについて理解する。また、植物の多様性を進化の道筋に基づいて整理・解析する系統分類の手法について理解する。 Ⅱ期:樹木の伸長成長や肥大成長のメカニズムを理解するとともに、水分通道、樹体支持、光合成産物の輸送に関わる樹幹の基本的構造について理解を深める。 Ⅲ期:樹木種を中心に、植物の葉、茎、根の生理生態学機能の基礎を理解する。さらにこの3器官の発達と維持に適応的に資源配分がなされて植物が成長する過程を理解する。 |
||
Course Goals | 森林生態系を構成する植物の構造、生理、生態、進化について基礎的な知識を得る。 | ||
Schedule and Contents |
全体をⅠ、Ⅱ、Ⅲの3期に分け、下記のスケジュールで授業を行う。各期の終わりにそれぞれテストとフィードバックを行う。 第Ⅰ期 生物多様性・進化・系統分類(担当:井鷺) 第Ⅰ回 森林生態系における生物多様性の実態 3つのレベルの生物多様性とその重要性、生物多様性の危機 第2,3回 進化の仕組みと生物多様性の創出 ダーウィンの進化論、適応、共進化、種分化、集団遺伝学、進化とゲノム構造 第4回 植物の系統分類 系統分類の基礎理論、エングラー分類体系とAPG分類体系、樹木の主要な分類群 第5回 テストとフィードバック 第Ⅱ期 樹木の形態(担当:吉永) 第6回 樹木の伸長成長と肥大成長 頂端分裂組織での細胞分裂と伸長成長、一次組織の形成、維管束形成層での細胞分裂と肥大成長、二次組織の形成 第7回 水分通道と木部組織 水分通道に関与する木部組織の特徴、心材化に伴う変化 第8回 樹体支持と木部組織 あて材形成による樹木の姿勢制御 第9回 光合成産物の輸送と樹皮の組織 光合成産物の輸送に関与する師部組織の特徴 第10回 テストとフィードバック 第Ⅲ期 植物の生理・生態学的機能(担当:小野田) 第11回 光合成の仕組み 光受容と光合成、エネルギー効率 第12回 光合成の環境応答 光合成の環境応答、光順化、群落光合成 第13回 葉の形質の種間差 力学的支持、トレードオフ、適応 第14回 個体の成長 成長解析、器官分配、環境応答、資源利用効率 第15回 テストとフィードバック |
||
Evaluation Methods and Policy |
講義全体をⅠ、Ⅱ、Ⅲの3期に分け、各期の終わりにそれぞれテストとフィードバックを行う。成績は毎回の出席(平常点)と、各期の終わりのテストにもとづいて評価する。 評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の[評価基準及び方針]による。 |
||
Course Requirements | None | ||
Study outside of Class (preparation and review) | 各期の担当教員の指示に従い予習・復習を行うこと。 |