Chemistry of Biomass-based Composite Materials

Numbering Code U-AGR05 3E143 LJ80 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Fri.2
Instructor name YOSHIOKA MARIKO (Graduate School of Agriculture Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 高付加価値化、高機能材料化を意図した木材・セルロース・リグニン・デンプン・単糖、二糖類(グルコースやスクロース)などの、化学反応を伴う他材料との複合化について、また、それらバイオマスの利用と、環境・社会との関わりについて、関連基礎事項、現状及び将来の可能性について述べる。
Course Goals バイオマスを利用した複合材料の種々の調製方法、および複合化に関する基礎的な知識を習得する。また、それらの材料と環境・社会との関わりについて歴史的な流れを含めた知識、考え方も習得する。
Schedule and Contents (第1回)セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの化学的特徴と材料化: 

 セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの化学的特徴、反応性、利用の現状、問題点、材料化の展開方向について学習する。


(第2~3回)木材の化学加工と化学修飾木材:

 木材の化学加工の現状と展開方向に関する概念を養う。その中でアセチル化木材、高級脂肪酸エステル化木材、ベンジル化木材等の調製と、それらと熱可塑性ポリマーとのブレンドについて学習する。


(第4~5回)液化バイオマスとそれらからの複合材料:

 木材やその他のバイオマス液化の現状と展開方向、液化バイオマスの利用法について学習する。


(第6~7回)バイオマス/ポリマー系複合材料:

 含浸型木材・プラスチック複合体(含浸型WPC)、およびバイオマス粉末・繊維を充填剤とする熱可塑性高分子との複合材料(混練型WPC)の現状と展開方向に関する知識を得る。それらを通して、良好な複合材料を得るための基礎を習得する。


(第8~9回)生分解性プラスチックとバイオマスプラスチック:

 生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックについての一般的な知識を修得した上で、セルロース、デンプンなどバイオマスからそれらプラスチック類を調製するための分子構造設計と特性評価について学習する。


(第10~11回)セルロース系複合材料とセルロースアセテートからのバイオプラスチック:

 用途に応じたセルロース繊維の利用、及び生分解性とその制御をも意図したセルロース分子への適切な化学修飾、グラフト共重合に関する構造設計、調製方法、各種特性化法について学習する。


(第12回)単糖類・二糖類のポリマー材料化:

 単糖類、二糖類を液状ポリオール化し、ポリウレタン発泡体への応用に関する知識を得ることを通して、糖類の材料化における基礎を習得する。また発泡体調製の演示実験を一例として行い、環境低負荷型材料に対する理解を深める。


(第13~14回)ポリマー系ナノコンポジット:
 現状で最も高度な複合材料として、ナノクレイやセルロースナノファイバーとポリマーとの複合化やナノアロイについて学習する。


(第15回)フィードバック:
 各授業内容の理解確認を行う時間を設け、質問等に関する内容も含め、再解説、補足説明を行う。
Evaluation Methods and Policy 【評価方法】
 期末試験の成績(50%) 平常点評価(50%)
 平常点評価には、出席状況、授業での発表、小テスト(2~3回)の評価を含む。
 
【評価基準】
  評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の[評価基準及び方針]による。
Course Requirements 標準的な有機化学、物理化学、高分子化学、および物理学を習得していることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 当日の授業内容を効果的に理解できるようにするため、授業前にそれまでの授業において配布されたプリント内容を復習しておくこと。
Textbooks Textbooks/References 教材:プリント冊子、および必要に応じて資料を配布する。
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