Pesticide Science

Numbering Code U-AGR01 3A312 LJ78
U-AGR01 3A312 LJ85
Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.1
Instructor name TANAKA CHIHIRO (Graduate School of Global Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 農業生産物は、その生産から消費に至る各過程で微生物などをはじめとする有害生物による加害を受ける。農薬はこの被害防止のため必須の資材であり、広範囲に用いられている。しかし、その使用や安全性について、人々に十分理解されているわけでない。本講義では、農薬の安全・適性利用に際して必要な学際的基礎知識を講義し、農薬についての理解を深める。さらに、本科目では。農薬の開発研究ならびに作用機作研究を通じて明らかとなってきた対象生物の生理機能等をも解説し、植物保護学やその対象生物群の特性について、より知識を深めることも目的としている。
Course Goals 農業生産の現場で必要不可欠な農薬の安全利用に際して必要な基礎知識を理解する。
農薬使用のリスクとベネフィットを正しく評価できるようになる。
将来、農業技術者、官吏、食品産業に携わるものとして、生産・流通・消費における食の安全性を論理的に理解・説明できるようになる。
Schedule and Contents 以下の項目について1項目あたり1~2週の授業を計14週ならびにフィードバック1週を行うことを予定している。

1.農業生産とその阻害要因:農産物の生物学的特性や農耕地の生態学的特性等を概説し、その阻害要因と農薬の役割を説明する。
2.農薬とは:農薬について、その法規制や食品添加物等の類似資材との異同を含めて解説する。
3.農薬の安全利用:農薬の開発・使用に際して要求される安全性の問題を解説するとともに、毒性学の基礎的な考え方を紹介する。
4.農薬の開発:農薬の開発スキームを紹介し、要求される試験開発事項や、諸関連学問分野との関わり、戦略について考える。また、バイオテクノロジーと農薬開発との関連についても解説する。
5.殺菌剤:病原微生物の防除に使用されている殺菌剤について、その作用機作や薬剤のターゲットとなっている微生物の特異な生理機能について解説する。
6.殺虫剤:害虫の防除に用いられる殺虫剤や、その作用機作について解説する。さらに、昆虫フェロモン等,害虫管理に用いられる生態活性因子や利用法について説明する。
7.除草剤:雑草防除に用いられる除草剤や、その作用機作について解説する。
8.農薬の代謝:農薬の生体内や環境中における運命、代謝・分解を中心に説明する。

フィードバック: フィードバック期間に、メールで質問等を受け付ける。
Evaluation Methods and Policy 定期試験によって行う。
評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の「評価基準及び方針」による。
Course Requirements 科目番号A228(雑草学I)~A233(真菌科学)までの植物保護に関連する講義の事前履修がのぞましい。
Study outside of Class (preparation and review) 参考書等を用いて、適時予習すること。
配布資料等を用いて、その都度復習を行なうこと。
References, etc. 新版 農薬の科学, 宮川・田村・浅見 編著, (朝倉書店), ISBN:978-4-254-43123-0
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