Practical Course in Marine Bioscience and Technology III

Numbering Code U-AGR01 2A207 PJ81 Year/Term 2022 ・ Intensive, First semester
Number of Credits 2 Course Type Practical training
Target Year 2nd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Intensive
Instructor name SAWAYAMA SHIGEKI (Graduate School of Agriculture Professor)
YOSHIDA TAKASHI (Graduate School of Agriculture Professor)
NAKAGAWA SATOSHI (Graduate School of Agriculture Associate Professor)
KAMIKAWA RYOUMA (Graduate School of Agriculture Associate Professor)
MORIMOTO DAICHI (Graduate School of Agriculture Project Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 1970年代以降、原核生物は単一の系統群でなく、真正細菌と古細菌(アーキア)という異なる2つの系統群から構成されるという認識されるようになったは広く受け入れられている。これらのグルーピングは、主に培養された微生物株の16S rRNA遺伝子の塩基配列決定と解析によって明らかにされた。この10年間で、培養株や環境DNA解析の技術的な躍進とデータ量の増大により、多様な古細菌が超高温や嫌気といった極限環境だけでなくこれまで以上に多様な環境に生息し、特に身近な海洋や土壌でも一定数存在することが明らかになってきている。本実習では海洋に生息する特徴的な真正細菌・アーキアの培養技術や分子同定技術を習得するとともに、環境試料を用いて、真正細菌・古細菌についての分子生物学的手法による定量的検出技術や遺伝子増幅技術を習得する。さらに真正細菌・古細菌群集についてその役割と、これらを研究するための最新の分子生物学的手法についての知識を深める。
Course Goals 水圏の真正細菌・古細菌群集の生態学的重要性を理解するとともに、それらを研究するための基本的手法を習得する。
Schedule and Contents 1日目(8月5日)
実習の準備と安全な実習について(*担当:澤山・中川)。
海洋環境と微生物代謝の多様性・微生物の地球化学的役割についての講義:典型的な海洋細菌と極限環境を好む深海アーキアの培養技術を基礎から理解する。
種々の還元剤や混合ガス等を用いて培地を調製し、深海アーキア・真正細菌を培養する。

2日目(8月8日)
培養した海洋微生物を肉眼および顕微鏡下で観察する。
培養した微生物が持つ特徴的な遺伝子を増幅し、細菌を同定する手法を習得する。


3日目(8月9日)
実習の準備と安全な実習について (*ここからの担当:吉田・神川)
水圏環境における原核生物群集とその役割についての講義:
水圏環境には極めて多様かつ多量の真正細菌・古細菌が存在すること、ならびに、顕微鏡でのみ観察可能な微生物を研究する上で分子生物学的手法がいかに有用であるかを理解する。
環境試料における真正細菌・古細菌群集の定量的検出:
環境試料からのDNA抽出手法を習得する。

4日目(8月10日)
環境試料における真正細菌・古細菌群集の定量的検出:
環境試料から抽出したDNAを用いたリアルタイムPCRによる原核生物定量法を習得する。さらに解析した試料における原核生物群集組成について、パワーポイントを用いた発表を行う。

*フィードバック:必要に応じてメール等で学生からの質問の受付と回答を行う。
Evaluation Methods and Policy 【評価基準】評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の[評価基準及び方針]による。
【評価方法】出席を前提とし、実習への取り組み姿勢と提出された実習レポートから総合的に判断して評価する。技術習得度は、実習中に巡回し、正確かつ効率的な作業を積極的に行われていることを総合的に評価する。実習レポートは作成の要領を実習中に講義し、正確な記述と完成度を評価する。
Course Requirements 「資源生物科学基礎(A103)」、「細胞生物学Ⅰ(A104)」、「細胞生物学Ⅱ(A109)」、「細胞生物学Ⅲ(A110)」を履修していることが望ましいが、必須ではない。
Study outside of Class (preparation and review) 予習・復習として、実習および配布資料に出てきた不明瞭な専門用語の意味を確認すること。
Related URL http://www.microbiology.marine.kais.kyoto-u.ac.jp
http://www.kanbi.marine.kais.kyoto-u.ac.jp
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