Plant Breeding I

Numbering Code U-AGR01 3A212 LJ78 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name NASUDA SHUUHEI (Graduate School of Agriculture Professor)
Outline and Purpose of the Course 農耕の開始以来、人類はより良い作物を求めて植物と関わり続けてきた。育種(品種育成)は人類による植物の遺伝的改変と捉えることができる。作物栽培における育種の役割の理解、ならびに作物改良の原動力となる生物の遺伝情報の改変と選抜に関する基礎的知識の習得を目指す。
Course Goals  地球上に存在する多種多様な生物が共通祖先から派生してきたことを現代の進化学は明示している。すなわち、遺伝的に多様な生物が存在すること自体が、生物に「進化」する能力が備わっていることを示唆している。
 育種とは、人間よる生物の遺伝子構造の意図的な改変である。その現場では、生物自身の持つ「変化する能力」を巧みに利用している。育種では、「遺伝的変異を利用し、選抜し、固定する」操作を繰り返えす。育種学Ⅰでは、古代から現代に至る長い歴史の中で人類が編み出した育種方法を解説し、同時にその基盤となる遺伝的多様性の創出と維持機構について議論する。
Schedule and Contents 育種学Ⅰ(各項目につき1から2回の講義)
1. 現代の農業・食糧生産が直面している課題について
2. 生物が人類の歴史を変えることなどありうるのか?
2. 生物は変化する。どうやって?
3. 自然選抜と人為選抜について
4. 遺伝子の組み合わせを増やす仕組み:減数分裂と組換え
5. 自殖性作物の選抜と固定
6. 他殖性作物の選抜と固定
7. ヘテロシスってなに?両親より良くなるのはどうして?
8. 自殖性作物でもヘテロシスは起きるのか?
<<期末試験>>
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Evaluation Methods and Policy 評価基準及び方針については、当該年度農学部学生便覧記載の「評価基準及び方針」による。講義時のミニテストならびに期末試験の素点(100点満点)に基づいて評価する。
Course Requirements 大学受験レベルの「生物」を習得していること。受験で生物を選択していない場合は、全学共通科目の遺伝学概論を予め履修することが望ましい。また、必須ではないが、生物統計学などデータ処理に必要な内容を理解していれば理解が深まる。
Study outside of Class (preparation and review) より深い理解に繋がるように参考となる資料や図書を適宜紹介するので、復習や予習に活用する。講義中の疑問点は次回の講義時に補足説明を加える。
Textbooks Textbooks/References 講義資料はプリントとして配布する
References, etc. 植物育種学, 鵜飼保雄, (東京大学出版会), ISBN:4-13-072101-1, 育種学が取り扱う分野の広さを実感できます
品種改良の世界史, 鵜飼・大澤, (悠書館), ISBN:978-4-903487-41-0, 食料となる植物が創り出された経緯は人間のドラマの集大成であることが分かります
植物品種改良への挑戦, 鵜飼保雄, (培風館), ISBN:4-563-07793-3, 作物改良の技術開発の経緯を追うことで、理解が深まります。
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