Plant Physiology II

Numbering Code U-AGR01 3A210 LJ68 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 3rd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4
Instructor name ARAKI TAKASHI (Graduate School of Biostudies Professor)
YAMAOKA SHOHEI (Graduate School of Biostudies Associate Professor)
INOUE KEISUKE (Graduate School of Biostudies Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 植物生理学は幅広い植物科学の中核をなす学問であり、近年進展が著しい。植物生理学は幅広い植物科学の中核をなす学問であり、近年進展が著しい。植物生理学Iでは植物生理学全般をカバーして概説したが、本講義では、植物生理学Iで取り上げたトピックのいくつかを選んで、その内容を深く掘り下げるとともに、最近の研究の紹介を通して現在の研究課題や研究手法を学ぶ。
【注意】
受講に当たっては植物生理学Iを既習し、植物生理学の基本的な知識と理解を身に付けていることを前提とする。
Course Goals 植物の代謝や環境応答、発生など、植物生理学の重要なトピックスについて掘り下げて学ぶことで、植物科学における現在の研究課題や研究手法について理解する。さらに、植物が関わる基礎的な分野あるいは応用的な分野を専門的に考究するための基礎的な力を身に付ける。
Schedule and Contents 以下の課題について講義をする予定である(全15回)。
1. ガイダンス  植物科学のさまざまな課題と研究
2. 光合成  変動する環境下における光エネルギーの捕捉
3. 代謝の動態を調べるメタボロミクス
4. 植物細胞  細胞内膜系とオルガネラ
5. 植物細胞  細胞骨格
6. 環境応答の細胞生物学  重力応答・細胞内共生など
7. 環境応答の細胞生物学  光応答とシグナル伝達
8. 環境応答の生理学  概日時計と概日リズム・季節応答
9. 植物ホルモン研究の最前線
10. 生活環の調節  栄養成長から生殖成長への転換
11. 形態形成  花芽形成と器官分化
12. 受精の細胞生物学  重複受精など
13. 配偶子形成から受精・胚発生の遺伝学  エピジェネティクス
14. 発生・老化・生体防御における細胞死
15. 植物バイオテクノロジーの基盤研究

フィードバック:毎回、講義時間内に記入する形式の小テスト(講義の要点に関して数問程度と講義内容に関する自由記述)をおこない、翌週の講義で解答を配布し、解説と質問・コメントに対する説明をおこなう。
Evaluation Methods and Policy 出席回数(7割以上の出席が必須)と授業時間内におこなう小テスト(合わせて5%)、定期試験(レポート試験により実施)(95%)による。
評価基準および方針については、当該年度農学部学生便覧記載の「評価基準及び方針」による。
Course Requirements 細胞生物学・分子生物学の基礎知識を前提とした講義である。そのため「細胞生物学I」を予め履修しておくことを強く勧める。
また、本講義の基礎となる「植物生理学I」を予め履修しておくことを強く勧める。
Study outside of Class (preparation and review) 授業中に伝えることができるのは、その回の講義内容の要点に限られる。毎回、参考書の該当する章・頁を提示するので、参考書によって復習することを希望する。
Textbooks Textbooks/References 特定の教科書を指定することはしない。
植物生理学Iで用いた教科書(加藤美砂子『植物生理学』は、本講義のための基礎的な知識を確認するのに有用である。
以下に参考書として挙げたものの中から、コメントなどを参考にして、自身の判断で必要度に見合ったものを適宜選ぶことを強く勧める。
毎回、講義資料を配布あるいは掲示する。
References, etc. 植物生理学, 加藤美砂子, (裳華房, 2019年), ISBN:978-4-7853-5239-4, 植物生理学Iで勧めた、コンパクトによくまとめられた教科書である。代謝関係の章が充実しているが、発生・成長関係の章もよくまとまっている。
植物生理学, 佐藤直樹, (裳華房, 2014年), ISBN:978-4-7853-5229-5, 独自の視点からコンパクトによくまとめられた教科書である。
植物生理学概論 改訂版, 桜井 英博・柴岡 弘郎・高橋 陽介・小関 良宏・藤田 知道, (培風館, 2017年), ISBN:978-4-563-07825-6, コンパクトと詳しさを併せ持つ新しい教科書である。上の2つと比べてより詳しい。
植物の成長, 西谷和彦, (培風館, 2011年), ISBN:978-4-7853-5845-7, 発生や成長に関する、手頃でよくまとまった教科書。
テイツ/ザイガー 植物生理学・発生学 原著第6版, 島崎研一郎・西谷和彦(監訳), (講談社サイエンティフィク, 2017年), ISBN:978-4-06-155621-8, 米国で広く用いられている専門的な教科書の翻訳版。翻訳に際して原書の誤りや不備がかなり修正されている。
新しい植物ホルモンの科学 第3版, 神谷勇治・小柴共一 (編), (講談社サイエンティフィク, 2016年), ISBN:978-4-06-153452-0, 植物ホルモン全般を扱った最新の教科書(出版社のウェブサイトに正誤表が公開されている)。講義の一部はこの教科書にもとづく。
花の分子発生遺伝学, 平野博之・阿部光知, (裳華房, 2018年), ISBN:978-4-7853-5868-6, 植物の発生全般と花芽形成に関する、とてもよくまとまった新しい専門的教科書。
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